ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(196)モンジュイックの杜を出る。

ミロの庭苑から下り降りると、もう住宅地の郊外になっている。
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木は小さいがジャラカンダの花のようにも見える。
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ああ、これは又見事に開いているブーゲンビリアの花だ。
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久しぶりに、漸く人に会った。
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ああ、彼女たち、どこへ行くのだろう・・。
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クレマチスのようなミロの絵画を思い浮かべながら、庭苑を後にする。ここはもう既にかなり街中に近い場所にあり、少し下るとそこはもう街の郊外、山懐まで伸びてきた高級宅地の一部になっている。庭苑で咲いている花よりも、こちらの別荘のような瀟洒な宅地で咲き乱れる真っ赤なブーゲンビリアの花の方が余程か見ごたえがある。ブーゲンビリアは南国系の花だが、ここバルセロナも気候温暖で、こうした南方の花も勢いよく咲くのだろう。

先刻は全くの無人の庭園だったが、ここまで下りてくると、漸く人に出会う。人恋しさ、大げさに言えば人の姿、動き、話し声を聞いてほっとする。漸く人界に戻ってきたのだと。モンジュイックの杜はそれ程清浄で塵芥を離れた場所にあったのだ。距離からすればほんの僅かな距離なのだが・・。振り返って、今下ってきた階段を見ると、「Teatro Grec」との表示がある。ああ、そうか、先ほどの階段状の野外円形劇場は矢張り「ギリシャ劇場」だったのだ。El Greco,彼もギリシャ人だ。ギリシャとスペイン、地中海を挟んでの案外身近な隣組なのかも知れない。

人も歩いているし、車も通っている。普通の街並みだ。ただここは尚モンジュイックの周辺にあり、考古学博物館やら劇場やら、中半公共的な施設が並んでいる。その凝った造りの考古学博物館の前に一人の初老の男が車いすに乗って日向ぼっこをしている。真っ黒に日焼けした初老は車いすで身体が不自由なのか何なのか、この暑い日差しの下で更に真っ黒に日焼けしようとしている。彼自身が既に考古学的存在だ。バルセロナにはいろいろな人がいて面白い。



「GREC」,ああそうか、先ほどの円形劇場はギリシャの野外劇場だったのだ。
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通りの前には考古学博物館も見える。
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凝った建物の前には真っ黒に日焼けした男が、更に日焼けをしている。
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彼自身が既に骨董的な人間だ。考古学陳列品から抜け出てきたのか・・。
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さて次にどこへ向かおうか・・。
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