ちゃおチャオブログ

日々の連続

湯河原の1日(7)万葉公園。

千歳川を遡って行くと、川沿いに万葉公園がある。
イメージ 1




観光会館へ寄るのは後にして、先に公園内を歩くことにする。
イメージ 2




紅葉は既に始まっていて、深い木立の中は見事な色合いになっている。
イメージ 3




公園内には小さな滝などもある。
イメージ 4




町中にあって、深山の趣だ。
イメージ 5





この千歳川の渓流沿いを暫く歩くと、川沿いに建つ観光会館に出る。この会館の裏側が万葉公園になっていて、今が丁度の紅葉の始まりのようだ。会館の中の万葉館・資料館は後回しにして、先に公園内を歩くことにした。この公園が戦前からこの場所にあったのか、戦後に整備されたのかは知らないが、万葉の時代から湯河原は名前が知れていて、万葉集には防人に向かう妹背の歌も載せられているそうだ。

公園は町中にあるのだが、入り口からして深い木立に覆われ、深山の感じである。町の騒音もなく、全くの別世界の趣だ。沢が流れていて、その沢沿いのもみじは既に真っ赤に色づいている。深い山の中の見事な紅葉だ。小さな滝などもあり、そのしぶきが葉にかかる様は、外人にでも知れたら、大挙押しかけて来るに違いない。幸いにこの場所は、遠来者には余り知られていないのか、殆ど人のいない杣道を沢の上流に向かって歩いて行く。滝の音がざわざわと聞こえる静寂そのものの中の散策だ。

山本有三と言ったら大正から昭和にかけての戦前に活躍した作家で、当方読んだことはないが「真実一路」、「路傍の石」等で有名だが、彼も又戦後の一時期、昭和49年に亡くなるまでの20数年この町に逗留していたとのことで、公園内には彼の句碑と説明版が立てられていた。「一生一瞬に去来すもずの声」。冬枯れのある日、百舌が「ぎゃッ」とけたたましい鳴き声を立てて、この森を駆け抜けていったのか・・。自然派らしい昨句である。更に遡って行くと、御堂や神社などもあり、案外この公園の歴史の深さなども感じられた。



滝の音のみざわざわと、深い静寂に包まれている。
イメージ 6



ああ、山本有三の句碑などもある。彼は亡くなるまでの20数年、この街に逗留していたようだ。三鷹の自宅が進駐軍に撤収され、その代わりに、湯河原へ移り住んだのだ。
イメージ 7



沢道はどんどん深くなる。人もいなくて寂しいほどだ。
イメージ 8



奥に御堂がある。比較的新しいようだ。
イメージ 9



太子堂聖徳太子でも祀られているのか・・
イメージ 10