ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(20)大聖堂への道すがら。

大聖堂の大体の方角に向けて、サンチャゴの古い町中を通り抜けて行く。
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通りには石造の建物が続く。
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倉庫のようにも見えるが、これが昔風のアパートなのだろう。
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窓際にはベゴニアが綺麗に飾られている。
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ああ、漆喰、モルタルが一部剥げ落ちている。日本の古い家屋と同じだ。
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アルベルギ・セミナリオ・マノールは高台の上にあり,そこの前の見晴らし台からはサンチャゴの町が見渡せ、町中に尖った三角屋根の大きな聖堂が見え、これから先ずはその聖堂へお参りに行くことにした。大体の方角に見当をつけ、街の中の通りを歩いていく。古い町だから、旧市街地は道路幅も狭く、曲がりくねっていて、道路はすべて石が敷き詰められている。如何にもヨーロッパ的な街並みだ。

石の道路だから車のタイヤが石と擦れる音、ゴトゴトゴトと短い音が響いてくるが、そうした音が後方から段々近づいてくると、車がやって来るを知らせてくれる。道路が狭いので、そうした時は、駐車車両の間の隙間に身体を隠し、車が通り過ぎるのを待つ。運転手も道幅が狭いので、歩行者を引っかけないように、十分にスピードを落とし、運転は慎重だ。

そうしてゆっくり街並みを見ながら歩いて行くと、矢張り日本とは違った文化、伝統、端的に言えば石の文化が観察される。道路も建物も石でできている。これは古いギリシャローマ時代からのヨーロッパの伝統なのだろう。石畳の道路など日本では殆ど見ることはないが、ここサンチャゴでは、市街地の道路全体に石が敷き詰められていて、この後に訪問するポルトリスボンも同様だった。

そう言えば日本でも長崎のオランダ坂はここサンチャゴと同じように、道路全体に小さな石が敷き詰められているが、江戸末期、長崎に居住を始めたオランダ人を初めてとする欧州人は、洋館だけでなく道路も自国の流儀を持ってきて、土を固めた日本風の道路をひっくり返し、小石を敷き詰めたに違いない。

町の中心部に近づいていくと、大きなリュックを背負ったお遍路さんに出会うようになる。皆最後の聖地としての大聖堂、コンポステラに向かっているのだ。敬虔なクリスチャンだから、お遍路ではなくて、Pilgrim.巡礼の道だ。ご苦労さん。今この聖なる道は世界遺産に登録されてる。聖人サンチャゴのコンポステラ、即ち、聖杯を収める大聖堂。世界中からの信者がこの道を目指してやってくるのは当然かも知れない。

日本人を対象とする四国八十八ケ寺、お遍路道とはスケールが違うのだろう。しかし歴史的にはどちらが古いのか。四国の最御崎寺高野山弘法大師により創建されたのは今から1200年ほど前。その後何時頃から四国の真言宗のお寺が連携して、遍路道なる修行、信仰のルートを開設し、人々が巡礼するようになったのか・・。その頃、このスペインの地、コンポステラはどうだったのか・・。興味が尽きない探訪の道である。



街の中心部に出てきた。
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パン屋もある。この国ではサンドイッチが主食だ。
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家のベランダには綺麗な花で満たされている。
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小さな教会もある。町の教会だ。
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ああ、巡礼者が歩いている。大きな荷物を背負っているが、何日もかけて大聖堂に向かっているのだろう。
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