ちゃおチャオブログ

日々の連続

新しい日本人像。全豪優勝大坂なおみ世界一。

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昨日の全豪オープン勝戦を含め、この1週間どれ程多くの日本人が大坂なおみの活躍に声援を送り、勝利を願ったであろうか。錦織が準決勝でジョコの前に敗退し、残された期待の熱線は彼女に集まった。メルボルン、レッドレーバーのセンターコートに描かれた白地に赤い日の丸を見て、肌の色は黒いが彼女が日本人でないとは誰も疑わなかった。ハーフかも知れないが、母親が日本人で大阪で生まれ、国籍も日本だ。彼女の活躍は即ち日本人の高揚で、彼女は日本を代表していた。
NHKが幾らで放映権を買ったのかは聞いていないが、NHKもたまには良いことをした。しかし残念なことには、これがNHKスポーツチャンネルで放映されたことで、総合1チャンネルでは大相撲中継で無理かも知れないが、3チャンネルでは放映できた筈で、新聞テレビ欄に載る3チャンネルでの放送だったら、視聴率はかなり高いものになったに違いない。
最初のゲームから見ていて感じたことは、大坂なおみは一戦ごとに強くなっていった、との印象だ。試合の中で相手を知り、強さ、弱点を理解し、それに対応して行った、試合の中での彼女の成長だ。稀に見る能力。錦織でも持っていない能力を21歳の彼女は体現していた。
数々の綱渡りもあった。負けてもおかしくない試合も、多分、彼女の精神力で乗り切り、挽回し、勝ちに収めた。3回戦、台湾選手との対決は全く奇跡の勝利に思えた。彼女はインナーピースと表現している。コーチのサーシャなのか、誰が最初に言い出した言葉かは知らないが、日本語で言えば、云わば平常心、言うは易いが行うことの難しい、心の平穏だ。試合の中でそうした心境になれる精神力に驚嘆する。武蔵の平常心、戦いの場と平常の場の心は一つ、に通じるものであり、彼女は既に武蔵の域に近づいている。
父親はハイチ人で、彼女が3歳の時に家族でニューヨークに移り住み、日本語は十分話せないが、だとしても彼女を日本人ではないという日本人はいないだろう。多様化する日本の社会において、肌が黒くても、日本語が十分話せなくても、そうした日本人がどんどん増えてくる。彼女はその先鞭をつけた新しい時代の日本人に相応しい。これからも世界のテニス界で大活躍するであろう彼女を日本人皆で応援していってやろう。2年後のオリンピックの場で、父親のハイチと金メダルの取っ子になるかも知れない。その時はメダルを半分に割って、0.5づつもらったらよいだろう。こうした新しい時代を迎え、オリンピック憲章も変えていく努力をJOCが率先して世界に訴えかけていく必要もあるだろう。
何はともあれ、素晴らしい選手がこの日本から出てきた。グランドスラム2連勝。全仏、ウインブルドンも間違いない。この先10年間、女子テニスは大坂なおみが頂点に立ち続けるだろう。彼女には、それを可能する心技体の成長がある。大好きななおみちゃん、これからもより多くの喜び、幸せを日本人に与え続けて下さい。


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