藤井壮太がまたまた新記録を打ち立てた。豊島竜王との７番勝負、４縦無敗の４連勝で、見事栄冠を手にした。これで４冠王。１９歳３か月は、２８年前に羽生９段が１９９３年に打ち立てた２２歳９か月を大幅に更新した。豊島元竜王とは、去年までは全く歯が立たたず、１勝７敗と大きく負け越していたが、今年に入ってから戦績は大逆転、連勝に次ぐ連勝で、直近では豊島の持っていたタイトル叡王を奪い、今回２つ目のタイトルを奪い、豊島元２冠は、結局無冠になった。
ＡＩを越える人智の藤井。各棋士はＡＩを相手に腕を磨いているが、藤井はそれを越える強さを持っている。言って見ればそれは量子コンピューターのような強さか。しかしそんな藤井でも深浦９段には何故か分が悪い。深浦は９段ではあるが、タイトルの保持はなく、飛びぬけて強い棋士とは言えないが、先日のＮＨＫ杯でも彼には勝てなかった。ＡＩとは違う、人の妙味と言えるかも知れない。
しかし計り知れない力を持った藤井、早晩８大タイトルは総なめにするだろうが、彼の絶対王者は何年続くか・・。大山も中原も羽生も一時は絶対王者ではあったが、それはあくまでも一時的なものであり、歳を重ねると共に、新たな王者に奪い取られて行った。人である以上は歳と共に衰えてくる。死んで行くのも宿命だ。
