今日の自民党総裁選で安倍晋三氏が石破氏を破り、総裁に選任された。来るべき総選挙では民主が退場し、自民が第1党に返りさくことは間違いない事実であるから、今日の総裁選選びは明日の日本の総理を選任することと同じ意味であった。
安倍さん、5年前に体調不良で突然に総理を辞任し、折から北海道・洞爺湖サミットの直前でもあり、世界的な大ニュースになったが、当時、国民の間には病気と言うことが公表されておらず、精神的に参り、サミットという一大イベントを取り仕切るタフな精神を持ち合わせていなかった、と受け取られていた。
そこへ来ての今回の総裁選立候補である。6年前、初めて総理に就任した際、戦後歴代総理の中で一番の若年就任は喜ばしいこととは言え、過去、大臣の経験も無く、最初からの総理就任に危惧の念を持った国民も多数いたと思うが、そうした多くの国民の杞憂を現実のものにしたのが、サミット直前の辞任劇だった。
健康上の問題で辞任已む無し、の空気が醸し出されていたとしても、前回同様、辞任してからの5年間、大臣等の役職には全く就いていなかった。この点に関し、前回同様に大臣未経験の総理就任に危惧の念を持った国民も多数いた筈で、全国自民党員の投票では、1位の座を石破氏に譲り、安倍氏は2位に甘んじていた。が、国会議員の投票に於いて、逆転勝利したのだったが、国民の多数の意志は、安倍さんではなく、石破さんに総理になって欲しかった筈である。
いずれにしても総裁選に勝った訳だから、近い将来の総理の座は約束されたものだが、願わくは前回の轍を踏まないよう、誠心誠意総理の役職を全うしてもらいたい。
総裁選を終わった後でのスピーチ。「強い日本の再生」。この言葉は是非忘れないでいてもらいたい。日本国民の試行錯誤により民主党に託した政権の3年間、ガタガタにされた日本経済、外交、そして何よりも国民に約束した消費税は上げない、はにべもなく反古にされ、嘘つき総理、嘘つき民主党の不名誉な代名詞を冠せられ、尚且つ政権の座に居座り続ける野田さん。男の約束というか、総理の約束。きっちり履行し、1日も早くお城の明け渡しを果たすべきだ。そして新たな総理の下に、日本再生に加担すべきである。それが国会に送られた選良の義務でもある。
戦後、吉田首相に続き、2人目の総理再任になる安倍さん。自ら進んで2回目の総理に挑戦したのだから、それなりの思いと覚悟はあった上でのことだろう。今の民主党政治に強い不満を持ち、強い救国の意志を持ち、総理となる。「強い日本の再生」。経済、外交、内政、国民の福祉。あらゆる内外の問題に細心の注意を払い、優れた指導力を発揮し、明敏な頭脳の元に、是々非々の手腕を発揮してもらいたい。
民主党に騙された、との思いを強く持っている国民からは、1日も早い乃公の出馬を待ち望んでいる。是非か、国民の期待を裏切らないでもらいたい。ガンバレ安倍さん。日馬富士ではないが、全身全霊で事に当たってもらいたい。