ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(86)天台山国清寺の古塔。

山道の林が開け、目の前に大きな石塔が忽然と現れる。
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はあ、すごく高くて古めかしい。
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いつ頃誰が建てたんだろう。
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裏に回って碑文を読む。
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はあ、国清寺古塔。又の名・・、後が読めない。
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国清寺の入口付近から続いている古道、最初の内は石畳の立派な歩道になっていたが、段々進んで行く内に林の中の山道になり、夕方近く、行き交う人もなく心細くなるが、漸く石碑が見え、この先に石塔があるのは間違いなさそうだ。

林が切れると目の前に石塔がズンと立っている。古めかしくて、草生している石塔。誰が何時ごろ何の目的でこの塔を建てたのか分からないが、堂々とした高さだ。山の中のオベリスク。と言った感じで空高く付き出している。中国は地震がないから、こうした煉瓦積の塔でも倒れることはない。この高さは西安長安)の大雁塔よりも高いだろう。これと比較したら大雁塔などおもちゃの塔のようだ。

裏に回って碑文を確かめる。薄れた文字で漸く読み解けるのは、この塔は「国清寺古塔」と呼ばれているが、又の名、・・後が読めない。しかし、その後に続く、「この塔は隋の開皇18年、今から1300余年の悠久歴史」と刻されている。
 
この碑文は1963年に書かれたものだから、1300年を差し引くと、660年、矢張り隋の時代になる。・・ああ、そんな古い塔だったのか・・。だとすれば、最澄も、その後に続く、円珍、円仁もこの塔を見たに違いない。歴史を越えた興奮を覚える。

古塔の周りを二周三周し、暫し佇み、仰ぎ、その磚の冷たくしっとりとした表面を撫で、塔を抱え、苔をこすり、1300有余年の歴史を感じた。国清寺の古塔。随分古い記憶、ポスターか何かの写真、絵葉書かも知れない。遠い記憶の中に思い出されたのだった。
 
 
 
 
えー、隋の時代の建造物! 今(1963年)から1300有余年前の物!
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ああ、成程、磚で出来ているのか・・
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そうするとこの五色、七色の敷石も隋の時代のものか。
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しっとりとした湿り気、抱きしめたいような同化したいような石塔だ。
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この国清寺の中で一番印象深かったのは、この古塔だったかも知れない・・
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