ちゃおチャオブログ

日々の連続

湯河原の1日(15)しとどの窟。

トンネルの先には車10台ほどが駐車できるスペースがあった。ここから「しとど」まで約400mの下り坂が始まる。
イメージ 1



つづら折りの参道を下り下りた先に大岩があったが、これが「しとど」にしたら、随分と短長打。
イメージ 2



その大岩から100m程登った先に目指す「しとどの窟」があった。
イメージ 3



長さ150m程の真っ暗なトンネルを通り過ぎた先には車10台程が駐車できるスペースがあり、「しとどの窟」へはそこから400mとの案内が出ていた。国道にバスの停留所があり、湯河原駅行きの時刻を見たら、12時2分。先刻「しとど」への道を間違え、往復30分程時間ロスをしている。12時までには残り40分もない。それを逃すと次のバスは3時までない。3時間近くをこの何もない場所で時間待ちをしなければならない。「しとど」までは往復800m,急いで歩けば十分間に合うだろう。

が、少し誤算があったのは、400mは平たん地ではなく、かなり急な坂になっている。下りは良いが、上り返すのに大変だ。案内板には徒歩20分と表示されていたが、それは普通の健脚な人の歩行時間だろう。今自分は既に8キロの坂道を上ってきた。脚も相当に疲れている。表示の倍はかからないとしても30分程度は見ておいた方が良いだろう。とすると「しとど」に留まる時間は10分もないか・・。

こんな場所に好き好んで来る人もいないだろう。先刻の登山グループは城山から登って来て、天照山に向かって、すれ違って行った。そのグループが行ってしまうと、又、一人この深山の寂し気な参道を歩くことになった。こんな高い山中にカラスはやって来ないし、小雨模様で鳥の鳴き声も聞こえない。縁者が奉納した石灯籠が50-60cm起きに並んでいて、不気味さを更に搔き立てる。小雨が降っているとは言え、昼日中から幽霊が出ることもないだろう。しかもここは死者が葬られた場所ではなく、頼朝主従が一時的に身を隠していた場所に過ぎないのだ。

つづら折りの参道を数回折り返すと、前方に漸く巨岩が見えてきた。ああ、やっと着いたか・・。しかし、何か随分殺風景な大岩だ。飾りもなにもなく、それに岩の下の空間も随分と狭い。頼朝はこんな場所に隠れていたのか・・。その大岩まで下りていくと、参道はまだ先まで続いていて、今度は登り道となる。そうか、この岩はダミーだったのか・・。そこから更に100m程登った先に小さな広場があり、そこには祠が置いてあって、参詣客の休憩用のベンチなども置かれている。で、その広場の先に巨大が岩石が覆いかぶさるようにひさしを出している。ああ、ここが「しとどの窟」だ。漸着いたのだ。



小雨で中の様子が余り見えない。
イメージ 4




ひさしの下は30坪程の大きな空間があり、この広さでは10数人が寝泊まりできるスペースはあった。
イメージ 5




窟屋の中には石仏が10数体奉納されていた。
イメージ 6