ちゃおチャオブログ

日々の連続

四国霊場・徳島編(19)札所第二十番鶴林寺を下山する。

鶴林寺の祖師堂前からは、次の太龍寺に向かうお遍路道が出ている。
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山を下り降りる遍路道は、深い木立の奥に消えている。
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山門の手前には歴代住職のお墓が建っている。
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ここでは山門の守り神は仁王ではなく、鶴だ。
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四国霊場・徳島の中で一番高い山中にある札所は明日訪問する予定の焼山寺だが、ここ鶴林寺及び次に向かう太龍寺もそれに劣らぬ険しい山中のお遍路道だ。麓の立江寺から山の道に入り、この寺を経由して次の更にここよりも高い山中にある太龍寺までの凡そ20キロを超える山道は、お遍路さんにとっては大変な難行で、鎌倉室町から続く四国八十八寺巡礼の旅で、この山中で命を落としたお遍路さんも何人かいたに違いない。この険しい山道が「お遍路ころがし」と言われている所以である。当方バスで回っているので、そうしたお遍路さんの供養塔を見ることはないが、実際に遍路道を歩いてみれば、そうした石仏、地蔵佛、供養碑なども見ることが出来るかも知れない。

山門を間にして、その前には立江寺から登ってくるお遍路道、山門を入った大師堂の前には、太龍寺に向かうお遍路道が、鬱蒼とした木立の中に消えていく。この「遍路ころがし」とも呼ばれている前後の遍路道は、現在国指定の史跡となっている。山門から駐車場までの200m程の下り道を歩いていても、前後左右の深い木立に山の空気の霊気も感ずるほどだが、バスに乗って山を下り降りる山道の両側は、森が押し迫って来るほどに樹木が密生している。自分は以前秋田の大平山を登ったり、飛騨の御嶽、大分日田の英彦山等々を登り、それ等の美林を間近に見ているが、ここ徳島の那賀の美林も見事なものだ。三大美林に引けを取らない程によく手入れの行き届いた樹林帯だ。

先年徳島市内の眉山に登った時に、ケーブルカー横の展望台に、横綱白鳳の大きな写真パネルが掛かっていて、何でこんな所に? と疑問に思ったが、観光協会の案内文を読むと、白鳳はこの徳島の山林王のお嬢様と結婚し、その山林王は白鳳関の後援会長をしているとのことだった。今鶴林寺からバスで下り降り、前後左右に密生している森林を見ると、その時眉山で見た白鳳と山林王との関わりを思い出した。成程、徳島の山林王。今見ている樹林帯がすべて彼のものかどうかは知らないが、いずれにしても、王、と奉られるだけの広大な山林を持っていることだろう。

一旦バスは平地に降りて、今度は那賀川沿いに、その河岸沿いの細くて危険な道路を遡り、ぽっと視野が開けたら、そこは川沿いの三角州のような所に開けた町、那賀町で、次の札所太龍寺へはここからはゴンドラで行くことになる。何か山の上に見えるゴンドラの支柱は東洋一高いとのことだ。ゴンドラに乗れば7-8分で太龍寺直下まで行けるとのことである。20分に一本往復しているゴンドラを待つ間、駅構内の売店を覗くが、殆どが巡礼に関する土産品、記念品等だった。



深い木立の中、鶴林寺を後にする。
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バス駐車場の手前には、立江寺から登ってくるお遍路道が見えていた。
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バスは樹林帯を下り降りるが、その間、お昼のお弁当が車内で配られた。
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那賀川沿いをずっと上ってきて、中洲の町那珂町に出て、ここからはゴンドラに乗って、次の太龍寺に向かうことになった。
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