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日々の連続

愛媛(伊予一国)ドライブ巡礼(20)第四十三番明石寺は本関所寺。

源光院明石寺の解説版。源頼朝にちなみ、山号を源光院と変えたとのことである。

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  • 有形文化財に指定されている山門。

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  • 今でも何人もの歩き遍路がこの寺を訪れている。

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  • 神仏習合の名残で、山門の横には神社も建っている。

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先にも記した通り、この寺明石寺は本関所寺となっている。今は一人巡礼、いや正確にいうと同行二人だが、今までのツアーのように、先達がいないので、詳しい説明は聞けないが、四国霊場八十八ケ寺の中で、関所寺と呼ばれる所は4ケ寺ある。各一国に1か所あり、徳島(阿波)は小松島にある立江寺、高知(土佐)は安芸郡高知市の近く)にある神峰寺、伊予愛媛はこの寺の2つ先にある横峰寺、それと最後の讃岐の香川は八十八ケ寺中一番高い山の中にある雲辺寺で、行政上の所在地は旧池田町(現徳島県三好市)となっているが、巡礼行では讃岐の関所寺となっている。

お寺にも関所がある? 箱根の関所とか、もっと古くは不破の関、弁慶ゆかりの安宅関、西行が何回も通った白河の関、等々各地に関所があって、今でいう税関のような役割を果たしていたが、それは行政上の取締り機関であって、八十八ケ寺の関所寺はそれとは異なるものであった。こちらの関所は、巡礼者を勇気づけるものであって、発心の道、阿波では、これから長い巡礼道中、頑張れよ、土佐の神峰寺は、修行の道であって、これから長々場のお遍路道が続くが、挫けるなよ、ここ伊予の愛媛は菩提の道、仏の境地に更に近づく、それに最後の讃岐は、いよいよ涅槃に達する、との巡礼者を励ます意味の関所で、御朱印も渡される。

ここ明石寺がそれ等4ケ寺とは別に本関所寺と呼ばれている理由は、自分には詳しくは分からないが、この寺が八十八ケ寺中のほぼ中ほどにあり、良く頑張った、後は残り半分だ、続けて頑張れ、との励ましの意味があったのではないかと思う。全行程約1400キロのお遍路道、なまじっかの気持ちでは回り切れないし、そもそもお遍路とは辺の路から変化した言葉と言われ、元々通行不便な僻地であった。途中で意気消沈し、脱落しないように、同行二人、お大師さんの助けが必要だったのだろう。この関所寺に関しては、一説によれば、上記の行政上の関所と同じように、邪悪な心、やましい人間は、この関所によって、除外される、とも解釈されているが、自分はそうは思わない。

もしも悪人を除外するための関所だとしたら、4か所も設ける必要はないだろう。自分は、一國ごとの関所寺はそれぞれの段階に応じての励ましであり、先に進んで行く証だったと思う。この明石寺では、正に本関所寺と言われるもので、ここでは四国八十八ケ寺「結願」の証をもらうことができるという。半分行程の結願。それも奇妙なものだが、自分は納経帳に御朱印を頂き、お札を頂いただけにしておき、この寺を下山した。

 

 山門の後ろにある地蔵堂と後方に本堂。

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  • 地蔵堂と左に見える手水場。

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  • 西予市ジオパークの遊歩道が山門横からスタートしている。

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  • 地方都市では自然を売り物にするのが一番だ。

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