ちゃおチャオブログ

日々の連続

しなのの一日(3)別所温泉北向き観音。

佐久の草笛でお昼のソバを食べた後、上田郊外の別所温泉に向かった。

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車道から前方に北向き観音堂が見える。

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今回は車道からお参りするだけに止めおいた。

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草笛ももう今では殆ど聞かれなくなった。澄んだ自然の音色で、竹笛同様信濃で生まれ育まれた手軽な音の慰みであったが、今では各種楽器、土笛、オカリナなども出てきて、音域の狭さからして、いつの間にか現代楽器に取って代わられた。その「佐久の草笛」。これは信州そばのブランド名で、この名前でのソバ生産法人を作っていて、信州各地に店舗を持っているが、我々が昼飯を食べた場所が本店になっている。3人とも大満足だった。

 

ここから真っすぐ上山田温泉へ行くのもよし。が、まだ夕食までには少し時間が余る。上田の郊外、別所温泉へ足を延ばすことにした。別所温泉北向き観音。上田からは千曲川を渡り、大分坂を上がった突き当りにあった。ここへ来る途中、上田の手前で信濃国分寺の山門を見たが、この辺りの歴史は古い。信濃の国都は長野ではなく上田にあったのだ。その上田の別埜、別所に北向観音堂があった。長野善光寺が南向きに対し、ここの観音様は北向き。善光寺と向き合うように建っている。創建は慈覚大師円仁と伝えられる。平安初期、中国五台山まで登った高僧だ。入唐求法巡礼行紀はライシャワー元駐日大使の生涯の研究テーマだ。

 

車道から観音堂までは門前町を兼ねた参道が続いているが、距離が大分ありそうだ。車を降りて往復するには1時間はかかるかも知れない。今回は車道からお参りするだけに留め、そのまま真っすぐ上山田温泉伊東園に向かった。夕食までにはまだ時間もあり、先に温泉に入ることにした。浴場は7階にあり、ホテルの直ぐ裏を千曲川が流れている。7階から眺めても、眼下の千曲川が増水、氾濫した跡が見える。この大きな川が溢れる。大変な水量だったのだ。

 

温泉街の街中には六角堂もある。

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芭蕉も更科紀行でここまでやってきた。
「観音の 甍 見やりつ 花の雲」

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上山田、伊東園に着き、温泉に入る前に部屋の窓から町を眺める。

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