ちゃおチャオブログ

日々の連続

サイゴンの3日間(10)一人では美味しくない。

200-300人は入れそうなデナー船だ。大家族連れが多いみたいだ。

f:id:commodore:20191205223534j:plain

 

皆、和気あいあいとをデナー楽しんでいる。

f:id:commodore:20191205223615j:plain

 

次から次に沢山の料理が運ばれるが、一人ではとても食べきれる量ではない。

f:id:commodore:20191205223651j:plain

 

目の前にベトナム料理のフルコースが並べられても、話し相手もなく、ただ単に黙々食べるだけじゃ美味しくもなんともない。ビールでも安ければ、ビール相手に流し込むこともできるが、小さな缶ビールが1本300円もして、街の値段の10倍近く。バカ臭くて飲む気にもならない。賑やかな演奏が前方のステージで行われているが、30m以上も離れていて、ステージも小さく、大体ベトナム語も分からない。周りを見ると、大体が大人数の大家族のようで、5-6人、7-8人のグループが多い。二人だけの恋人同士もいるようだが、それはごく少数。今日は土曜日。ここは親類縁者が集まっての娯楽の場として活用されているようだ。実にベトナム人も所得が上がり、リッチになってきたものだ。

 

ベトナム料理は大体が中華やタイ料理と比べたら一段落ちる味覚だが、大皿にごっそり盛られた料理を見ただけで、げんなりする。高齢者の胃にはこれ程沢山の量は入らない。見るとグループの中には、高齢者は見当たらない。歳が行っていそうでも60前半だろう。ベトナムは若い国で、平均年齢も日本の半分以下だ。これからの国なのだ。周囲が賑やかにしている分、余計に寂寥感が募る。いつまで待っても船は動く気配はない。クルーズとは名前だけで、据え置き式船上デナーだったのか。ウエートレスに尋ねるのも面倒で、席を立つ。まだまだ引き続き料理が運ばれてくる様子だったが、もう充分食べた。

 

クルーズ船は2000-3000トンクラスの中型船で、云わば川船で、平底だろう。船腹は20mあるかないかだ。席を立って川向うを眺める。川の上流に橋が1本かかっている。川の流れは淀んではいない。むしろ早いほうだ。川幅はかなり広い。夜だからはっきりは分からないが、500m以上はあるだろう。少なくとも墨田川よりは広いが、チャオプラヤ程はない。プノンペンの市街地の直ぐ横を流れているメコン川程の広さか。殆ど電気の煌めきのない、茫洋とした漆黒に近い闇だ。ポチン、ポチンと人家の明かりが見える程度だ。いや、本当は人家はもっと沢山あるかも知れないが、電力不足の為に、各家庭まで配電されていないのか・・。今の自分の歳で20年後、30年後に再訪し、この川を再び見ることはないだろう。しかし、20-30年先には、今のチャオプラヤと同じように、橋が何本も掛り、対岸も高層ビルの明かりに包まれているだろう。

 

料理の途中で席を立ち、川面を眺める。上流に橋が一本架かっている。

f:id:commodore:20191205223800j:plain

 

下流には、もう一つのクルーズ船が係留されている。

f:id:commodore:20191205223841j:plain

 

このクルーズ船もこちら側に係留されていて、対岸には谷もない。

f:id:commodore:20191205223918j:plain