ちゃおチャオブログ

日々の連続

8.15(火・曇り雨)終戦記念日。



 

78回目の終戦記念日を迎えた。78年間全く戦争は無く、従って戦死した人もいない。日本は世界の中でも稀に見る平和な国だ。この平和が78年間保たれたのは、ひとえに日本の平和憲法にあるのだろう。外国からは、あの国は平和ボケしている、話にならない、たかり専門だ、などと揶揄されても、国民の半数以上が今の憲法を是認している以上、憲法を変えてまでして、軍事国家に進むことはできない。だから、過去の政府も今の政府も、憲法を変更せずに、拡大解釈、誇大解釈によって、軍備の増強に務め、今や世界3位の軍備予算を持つようになっても、日本には所謂軍隊はなく、国防の為の大きな自衛隊を有しているだけだと、世界に広言している。しかし世界の誰も、それをその通りには受け取っていない。

 

78年前、日本は無条件にポツダム宣言を受託し、明らかに全面敗戦ではあったが、日本人の誰も敗戦とは言わず、終戦と言う。それは78年前の今日、昭和天皇が国民に対し、初めて詔勅を発し、それが終戦の詔、として広布されたのだから、その時以来、戦争の終結終戦と呼ばれるようになったからで、この時の詔勅が敗戦の詔、で広布されていれば、人々は素直に敗戦と呼んでいただろう。

 

天皇を始め、多くの国民に取って、神国日本は戦争に負けたのではなく、戦争を止めたのだ、という意識は、戦前派、戦中派を含め、多くの日本人の意識下にあったに違いない。戦後生まれの日本人は、昭和30年代以降の急速な経済発展、一時は東京都の時価で米国全部を買い取ることができる、とまでに意識が高上し、又、外国人学者などもRising Sunと持てはやし、その内日本のGDPは人口2倍、国土20倍の米国を越えるだろう、と夢見る様になった。

しかしそれは儚い夢で、日本は連合軍、実質米国の施政下から漸く独立できたとは言え、日米地位協定は厳然として存在し、全国に治外法権たる米軍基地が存在し、現に東京の直ぐ横には広大な横田基地があった、日本の空の航空管制は米国が握っている。明らかに日本は敗戦国家で、78年経った今も、国家の施政権は侵されたままである。

 

今週末19日からキャンプデービッドで日米韓、3国の首脳会談が行われるが、日本のマスコミはこの別荘に呼ばれることは凄い事だと書き立てているが、それはバイデンが大統領になって以来、初めて招く外国要人とのことで、以前には日本の総理も何人かこの別荘に招かれている。今回、日韓首脳をここへ呼んで会談する意図はどこにあるのか不明だが、いずれにしても米国に取って日韓は従属国であって、又、何か新たな役割分担を求められるのだろう。総理は覚悟して行かなければならないのだが、むしろ国連総会でのスピーチの場があると、半ば有頂天になった気持ちで別荘に向うのを心配する。