ちゃおチャオブログ

日々の連続

ニュージーランドの1週間(18)クイーンズタウンまでの山中で。

国道8号線は両側に広大な大自然、大草原が続く。1台100万円もするスプリンクラーが数珠つなぎに並んでいる。
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時々南アルプスの山並みが近づいてくる。
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山岳地帯を走り抜ける。
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深い谷の横を走り抜ける。谷川の水の色は湖面と変わらない。
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南アルプスは約200キロの長さでレンジが連なっているという。山は険しい。
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今日、4月4日(土)はキリスト教の祭日、復活祭。英語ではイースター(Easter)と言って、18世紀のオランダ人海洋冒険家が南太平洋に浮かぶ絶海の孤島を発見したのがこの日で、その島は「イースター島」と名づけられた。

後年、キャプテンクックもNZ探検の後にこの島に立ち寄っているが、偶々今日がイースター祭で、クック船長のそうした事績を思い出したのだった。モアイ像で有名なイースター島は、このNZから遥か4000キロ以上も離れた海洋にあり、クック船長の航海術もさることながら、最初にこの島に辿り着いた先住民の海洋能力には驚嘆する。

さて国道8号線を軽快に走るツアーバスの中で、まどろんだり、時々は目を覚まして外の景色を眺めたり、又、時々はガイド山村さんの周辺風景の説明があったりして、ぐっすり熟睡すると言うことは出来ないのだが、解説が面白くまた為になり、うかうかと寝てはいられない、と言うのが、実状だった。

彼は滋賀県彦根の出身で、20代前半の頃ワーキングホリデーでこの国にやって来て、色々な職業を経験しつつ市民権を得、当初は山岳ガイドをしていたが、今は一般のガイド業として生計を立てているとのこと。

この国で日本人女性と結婚し、2児ももうけ、既に29年間住み続けているというが、大自然の中に身を置くことが好きな彼にとって、この国は終の棲家となっている。実母は彦根で存命であるが、日本にUターンすることはないと言う。この国に骨を埋める積りだ。

人口希薄なこの国は、日本人にとっても住み易いのか、長期滞在者を含めた永住者は約5000人程いるという。中国人は圧倒的で、2万人以上が永住し、近年韓国人も増加していて、日本人よりも多いと言う。この国でも極東の勢力図が縮小して反映されているようだ。

ツアーガイドの経験が長く、この国についてやそれ以外の知識も豊富で、当方の質問には淀みなく答え、実際自分の座席がドアの直ぐ後ろで、ガイドに近い位地にあったので、思いつくことを何でも聞くことが出来、彼も又うるさがらずに丁寧に答えてくれた。この事だけでも、今回の旅行は千金の値あるものだった。

アオラキからクイーンズタウン間は、島のほぼ中央部、アルプス山脈に囲まれた内陸部を縦断する形で南下する。と言っても、日本の山国の道のようにアップダウンが激しく続くようなことはなく、盆地状の平坦路をほぼ直線状に走って行く。丁度伊豆半島の田方平野を三島から修善寺に抜けるような感じの両側が山に囲まれた平らな道路だ。だから皆、バス酔いもなければ、後部座席の方からは、気持ち良さそうな鼾音も聞こえてくる。

盆地状の地形だから、当然両側には牧草地が広がり、又、時々は小さな町も通り過ぎる。そうした中の一つに「鹿の町」などもあり、それは確かオマラマと言ったような名前だったが、ここには鹿の飼育場もあり、高い山の方まで放し飼いにされていたり、鹿の市場や屠殺場もあるとの事。今この国ではジビエではないが、シカ肉にも人気があるとのこと。

しかし、どこの牧場、草原も緑豊かで、草が青々と茂っているが、それはコンピューターで制御されたスプリンクラーのお蔭であると言う。1機100万円からするスプリンクラーが20台30台と繋がって稼働している様は壮観だ。色々目まぐるしく、一つ一つの写真を撮る暇もないが、興味は尽きないものだった。一山越えて再び平地に出て、ワインの町、クロムウエルを通り過ぎると、クイーンズタウンはもう直ぐだ。




一山越えて平地に出ると、ぶどう棚が見えて来た。
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防虫用の白いネットが前面に被せられている。
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NZ,クロムウエルもワインは近年評価が高まっている、とのこと。
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ああ、クロムウエルのダム湖が見えて来た。この国の電力の8割以上は水力発電でまかなわれている、とのことである。
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さて、クロムウエルからはクイーンズタウンまでは1時間も掛からない。
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