ちゃおチャオブログ

日々の連続

御巣鷹慰霊登山の旅(8)群馬県多野郡上野村武道峠。

ここは、長野・群馬の県境「ぶどう峠」だ。
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「ぶどう峠」には峠の地蔵さんが祀られていて、「祈道中安全」の額が掲げられている。その右手には、時の大臣、福田赳夫揮毫の石碑が建っている。
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裏に回ると、この県道は昭和44年(1969年)開通したとある。この場所の標高は1560m。八王子城址の山頂の4倍程高い。
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群馬県側は樹木に覆われ視界が利かないが、長野県側は、遠く甲斐の山並みまで見通せる。あの高い山のいずれかが甲武信岳、金峯山に違いない。
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峠からは、近くの山「武道岳」に向かう山道が続く。この峠名は、直ぐ近くの「武道岳」より採られたものである。
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「ぶどう峠」がどこにあるかは、多分群馬県人の大半も知らないだろう。多くの県民にとっても初めて耳にする峠名に違いない。ましてや一般の日本人にとっては、この場所を通ったことのある人以外、知る人はいない。山多い日本には数え切れないほどの峠があるが、所謂秘境の峠の一つに数えられるだろう。千曲川の源流を辿り、南北相木村の集落を通り過ぎ、この「ぶどう峠」にやってきたが、先刻の北相木村の観光看板から3m程先の群馬県側に古びた石碑があり、昭和44年11月、長野県佐久郡小海町と群馬県多野郡上野村とを結ぶ県道が開通した記念碑が建っていて、群馬出身の時の主務大臣福田赳夫が穏やかな文字で「ぶどう峠」と揮毫している。

標高1560m、長野県道124号線がここまでやって来て、ここから先は群馬県道124号線になって、今度は日本で2番目に長い川、利根川の源流、神流川の渓流に沿って下り降りることになる。北海道や東北地方には、真に秘境と呼ばれるような車道の峠は多々あるが、関東圏で、この様な標高1500mを越える峠があるのは珍しい。車が通行できるアスファルト道路になっているから、勿論人跡未踏ではないが、鳥も通わぬ峠に近いものである。

峠の南側は樹木も取り払われ、甲斐の山々が見晴らかせ、どこがどの山かは定かでないが、遠方に甲武信岳や金峯山があるに違いなく、又近くには御座山があり、峠の横からは武道岳に登る山道も続いていた。峠道で暫し休憩し、この緑多い山間の空気を思い切り吸い込んだ。

いつの頃からあったのか、峠の地蔵が東屋の中に安置されていて、古びた文字で「祈道中安全」と墨書された額も掛っている。県道が出来る以前、両村の人々は、この1500mを越える峠を往来するのに難儀をしただろう。ふと見ると道路の斜面に高山植物が今を盛りに花開いている。何という名前だろう・・。はたとは思い出せないが、真っ黄色の綺麗な花だった。峠の地蔵にひと渡り安全祈願し、再び急坂を下ることにした。



峠付近の斜面に咲く高山植物
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黄色の綺麗な花を咲かせている。
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色合いはセイタカアワダチソウや犬いも菊に似ているが、何の花だろう・・
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峠で一休みし、さて、群馬県側に下り降りて行く。
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森林帯を暫らく下ると、早くも上野村の人家が見えて来た。
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