ちゃおチャオブログ

日々の連続

イギリスの3日間(28)トラファルガー広場にて.

ナショナルギャラリーの外に出ると、既に陽は沈んで夜になっていた。
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冬の1月、まだ6時前だが、もう真っ暗になっている。
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美術館の入り口。
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美術館はトラファルガー広場の真正面にある。
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少し高台に建っていて、正面に広場が一望できる。中央にはネルソン提督顕彰碑が建っているが、上部のネルソン像は暗がりでよく見えない。
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ナショナルギャラリーを出たすぐ前がトラファルガー広場となっている。この美術館へ来た時はまだ陽は落ちていなかったが、1時間の館内鑑賞の間に陽はとっぷり落ちて、既に夕闇が迫っていた。半年前の6月、スペインを旅行した時は、太陽は夜になっても中々沈まず、白夜という程ではないが、今の時間が分からなくなる程、いつまでも日没がやってこなかったが、冬の今はその逆で、まだ時刻は6時前だと言うのに、夜は既にとっぷりと訪れてきている。ロンドンはバルセロナと比べ、緯度も相当に高いので、冬の日照時間を猶更短くしている感もあった。

こんな暗くなっているのなら、ギャラリーに入る前に広場を見て置けば良かったかとも思ったが、時間がない中で二つは同時に見られない。広場よりかは美術館を優先したのは当然の事だった。もう集合時間も迫って来ていて、これから更に広場を周遊する時間はない。幸いに美術館は広場より一段高い位置にあり、美術館正面の前からは広場が一望に見ることが出来る。その中央に大きな塔が立っているが、ネルソン像だ。トラファルガーの海戦でナポレオン軍を打ち破ったネルソン提督を顕彰する為、この広場が建設され、その.チュウオウニネルソン提督像の大きな記念碑が建っている。大げさに言えば彼は、ナポレオン侵略軍から英国を救った男なのだ。

ああいや、もう一人英雄がいた。先ほどウオータルー(ワーテルロー)駅の前をツアーバスで通ったが、このワーテルローの戦いでナポレオン軍を撃退させた陸軍大将ウエリントン将軍だ。海軍と陸軍、国が最大の危機に直面した時、不世出の二人の英雄が現れ、国を救ったのだ。時の神、国が危機に瀕した時、天は品行方正な国を見捨てない。ネルソンはこの海戦の際に落命したが、ウエリントンは長生きして後年公爵にも栄達した。後年又、東郷平八郎が若かりし頃、ポーツマス海軍士官学校で学んだ際、ネルソンの戦術、戦法をあの日本海大海戦に応用したのも夙に知られている。

広場の塔のネルソン像は夕闇の中に隠れてはっきりとは見えないが、その英国海軍の伝統を引き継いだ日本海軍、後年不幸にも相戦うことになったが、マレー沖での緒戦の先勝、双方海軍の士官の思いは如何ばかりだったのか・・。振り返ってナショナルギャラリーを眺めると、今は煌々とライトアップされて、宮殿のごとき面持ちだ。英国の伝統はこんな所にも生きている。



振り返って見るとナショナルギャラリーの正面玄関が見える。(ここからは入館できない。)
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建物はライトアップされて壮麗だ。
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美術館ではなく、まるで宮殿を見ているようだ。
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さて、集合場所のピカデリーサーカスに向かう。
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正面がピカデリーサーカスだ。
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