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日々の連続

四国霊場・徳島編(24)第二十二番平等寺参拝。

平等寺本堂へ上る石段の上には1円玉、5円玉のお賽銭が置かれている。
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日本のお寺では珍しい風習だ。
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大師堂から本堂の石段を望む。
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大師堂に参拝する同行者。
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境内に五色の布が張られているお寺を見たのは、四国霊場八十八ケ寺の中で、今日のこの寺、平等寺が初めてだ。この布の意味は、お寺にやってきたお参り客が多くて、御本尊に近づけない参拝者へ、本堂に安置されている御本尊から真っ直ぐ伸びているこの布に触れることにより、遍く功徳が及ぶ、という意味だと理解している。こうした布引は余り見る機会はなく、以前長野の善光寺で見たり、家の近くの調布市にある深大寺で、何かの例祭の際に見た位だ。この平等寺での近々何かの例祭が催される予定があるのかも知れない。

この寺の山号、白水山医王院は、名前からして病気平癒に関わるお寺のようだ。全国医王寺とか薬王院の名前のお寺が何か寺あるか知らないが、その殆ど全ては薬師如来をご本尊とする病気平癒のお寺に違いない。自分が思い出すのは、福島飯坂温泉にある薬王寺で、ここには源平時代に活躍した佐藤兄弟が弔われていて、後年、松尾芭蕉奥の細道の途上で訪問しているが、この医王寺の薬師如来も又弘法大師作と伝えられている。ここ白水山医王院平等寺の御本尊も又当然ながら薬師如来で、それも又弘法大師により彫られたものと言われている。

先刻本堂へ上る石段の上に無数の1円玉、5円玉、10円玉が置かれていた。稀に100円玉も置いてあった。熱心な信者が石段上の大師堂へ行く際に、一段づつ1円玉の賽銭を置いて、上がっていく。石段の下には1円、5円に交換してしていくれる両替の窓口もある。どこかタイやラオスカンボジアのお寺を思い出す。石段だから足の悪い人が、足腰、膝の平癒を願って置いていったのだろう。この風習のあるお寺を日本で見るのも珍しい。

病気祈願のお寺で、昔は随分栄えていたようだが、ここも又戦国時代に長曾我部によって焼き討ちにあったと言われるが、石段への賽銭置きは、それ以前から続いていた風習だろう。この寺に5色の布が張られているのも、嘗て、大師がここで厄除け祈願をしていた時、五色の雲が湧き出て、その中から薬師如来像が浮かび上がった、と言われていて、その伝承より、この寺では珍しくも、行われているのかも知れない。



五色の布が大師堂から延びている。
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帯の張られたお寺を見たのは、今回の巡礼で、今日初めて見た。
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帯は山門まで伸びている。
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病気平癒を願い、第二十二番平等寺を後にした。
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