夏の甲子園地方大会が終わり、全国地方の出場校が出揃った。全国から中学生球児を集め、強豪校として全国にナ前の通っている有名私学校の中で、県立高校が這い上がってくるのを見るのはうれしい。しかも甲子園の場で、それ等有名校を打ち破るのを見るのは猶更うれしい。北から言うと、花巻東、習志野、静岡、宇和島東、鳴門、広島商、熊本工等々だ。これ等の何校かは8強、4強、決勝戦まで勝ち抜くかも知れない。
何年か前、四国を旅行した時、宇和島まで足を延ばし、その時宇和島城址を下から天守閣まで歩いて登ったが、天守閣から眼下の港を眺めていたら、下から白い卯にフォームを着た20-30人の高校生が走って上ってきた。卯にフォームを見ると宇和島東と書いてある。ああ、彼等は全国にも名の通った、宇和島東の野球部員なのだ。皆、大きな荒い呼吸をしているが、それ程広くない天守閣前の広場で、休む間もなく、次の柔軟運動、うさぎ跳びのような練習をしている。キャプテンはいるかも知れないが、監督のような大人の姿は気が付かなかった。随分ハードな練習で、こうした毎日の鍛錬がチームを強くしているのかと思った。
その時は知らなかったが、後で分かったのは、このチームは牛鬼打線と言われているようだ。牛鬼といえば、ブログの知人、悠久のボヘミアンさんの別名が宇和の牛鬼。成程そういうことだったのか・・。宇和島は闘牛でも有名な町であり、温和な宇和海からは想像もできない陸上の荒牛の勢いがあるのかも知れない。
静岡高校も県立でありながら甲子園常連校で、今回で25回目の出場となる。東大進学率も県内では1-2を争う超エリート校だ。5年程前、インドを旅行した時、たまたま単独参加者が静岡出身で、靜高OBだ。自分は沼津東だが、静高にはいつも引け目を感じていた。丁度この時は県予選中で、順調に勝ち上がってきていた。それが心配らしく、スマホで時々チェックしていた。彼は野球部ではないが、何人かの卒業生が一緒になって応援団を作っているとのこと。
帰国後県大会に優勝し、甲子園出場が決まった。静岡の彼の事務所へおめでとうの電話を入れたら、大喜びしていた。が、確かこの年は1回戦で敗退し、その後、彼との音信も途絶えた。今回優勝はしたが、もう電話番号も忘れてしまった。
ただそうした偶然の縁もあり、今回2校が同時に出場し、どこかの時点で激突するかも知れないが、そういうことのないことを願い、勝ち上がって行くことを心から応援したい。