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日々の連続

四国霊場・高知篇(25)岩本寺の格天井。

茂串城跡の表示を過ぎた直ぐ先が岩本寺の参道だ。

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古いお寺で建物も多い。

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正面が岩本寺本堂。

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ここでは不動、観音、阿弥陀、薬師、地蔵の五神体がご本尊になっている。

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四国霊場八十八ケ寺は丁度都合よく四国4県、昔の四ケ国に分かれていて、一国20数ケ寺を巡礼すると、八十八ケ寺満願となる。スタートの徳島、阿波一国は「発心の道場」と呼ばれ、これからお遍路の巡礼が始まるとの意気込みが感じられる。

 

次のここ高知、土佐一国は「修行の道場」と呼ばれ、厳しい行脚の道が続く。札所と札所の間も長いし、今お参りしたばかりの清滝寺のような山中の寺も多い。山の高さからすると徳島の方が厳しいが、高知は何分道のりが長い。歩く総距離は徳島の倍以上だ。これから参拝する岩本寺が今日の最後の札所になるが、ホテルは足摺岬の先端にある。今日1日のバスでの走行は200キロを越える。

 

岩本寺の手前に茂串城跡の看板が出ていたが、戦国時代の四国の武将については殆ど知らない。僅かに知っているのは長曾我部と三好程度で、長曾我部が没落した後に入府した蜂須賀、山内、松平、の名前程度だ。海岸線に僅かな平野があるだけで、後は山間部が多く、こじんまりした領主が多かったに違いない。

 

この寺も戦国時代にはそんな小領主の庇護を受けていたのだろう。岩本、という普通どこにもいそうな苗字の名前のお寺だが、由緒は古い。ここも又行基の時代にまで遡る。ここは珍しいお寺で、御本尊は5体である。即ち、不動明王、観世音菩薩、阿弥陀如来薬師如来地蔵菩薩の5つであり、本堂ではこの5つの真言を唱和する。

 

元々は幾つかあった寺社が神仏習合や分離等を経て、今のこの寺1か所に集められ、従ってご本尊が5体もあるという珍しいお寺になったようだが、それよりも更に珍しいのは、本堂の格天井だ。本堂は昭和50年代に新築され、その際天井を格子の格天井にし、全国から絵画を公募し、575枚の色とりどりのカラフルな天井にした。先達さんがマリリンモンローの天井画を指し示すと、同行の皆さんカメラを向け、自分も1枚撮影した。

 

真言宗のお寺とマリリンモンロー。案外奇抜で面白い組み合わせだ。モンローさんに見つめられ、五真言を唱える。それも又この寺でしか経験できない、乙なものかも知れない。

 

昭和50年代、本堂が新築された際、全国から公募した575枚の絵画で天井が埋め尽くされている。

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ああ、中にはマリリンモンローのポートレートもある!

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大師堂でも同様に五真言を唱える。

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モンローの格天井と言い、五真言と言い、ここは全く珍しいお寺だ。

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