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日々の連続

四国霊場・高知篇(32)金剛福寺を下山し、次の延光寺に向かう。

金剛福寺本堂の前には極楽浄土を具現するような奇麗な池が造られている。

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池を取り囲むように幾つかの御堂が造られている。

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十三重の塔があるのも珍しい。

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大師堂。

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四国八十八ケ寺は便宜上阿波土佐伊予讃岐の4ケ国に区分けされているが、その中で土佐の高知は修業の道場と呼ばれている。札所が16ケ寺と四ケ国のなかでは最も少ないが、その代わりにお寺間の距離が長く、歩く距離は大変で、「修行の道場」と呼ばれている。ちなみに室戸岬から足摺岬までは300キロを越えるだろう。今回のツアーのバスの走行距離を見ても、初日は180キロ、2日目は211キロ、最後の今日は高知から高松空港に抜けるという特殊事情があるにせよ、340キロの走行となっている。延べで合計したら700キロを越える走行距離だ。

 

そんな大変な修行の道場、中でも第三十七番岩本寺からここ三十八番金剛福寺までの距離はお遍路道では一番長く80キロ以上もあって、普通のお遍路さんの足では30時間、三泊四日の行程。ここから次の三十九番延光寺までは50キロ超。二泊三日の行程だ。だからお遍路道でもこの金剛福寺を真ん中にしての前後の道は最長となっている。大変な難行だったのだ。

 

足摺岬先端部を寺領としている広大な敷地を持つ金剛福寺。ここは既に補陀落渡海を成し遂げた先の観音浄土を具現しているのか、本堂の前には大きな池が造られていて、亀なども沢山日向ぼっこしている。山川草木悉皆仏性。三泊四日の長丁場を歩いて来たお遍路さんにとっては、良い息抜きの場となったことだろう。周辺に町や集落のない孤立したお寺。ここには大きな宿坊もあって、疲労困憊したお遍路さんにとっては、正に浄土の思いだったに違いない。

 

一人旅だったらここで少しゆっくり時間をかけて、岬の灯台まで歩いて行ったり、釘を打ち付けられた小舟に乗りたくない高僧が、駄々をこねて足摺した浜辺にも下りて行ってみたい気持ちもあったが、今は観光ではない、巡礼の旅だ。先達に従って次の延光寺、先に進まなければならない。池に浮かぶ亀を眺め、珍しい十三重の塔など眺め、写真に収め、寺を下山した。再び多宝塔の後ろの南国的な森が見えたが、残念ながらこの森の小山に隠れ、足摺岬は最後まで見ることはできなかった。

 

大師堂も又池に面している。

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歴代住職のお墓。

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諸願成就の亀の像。触ると願いが叶うという。

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お寺の裏山。南国的な緑濃い森だ。

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