再びサイゴン中央郵便局で絵葉書を買い、孫に送る。
Lucyさんの仕事の関係で、午後ホテルに戻り、その後は一人で市内を歩く。
ホテル近くの街路。
郵便局やポストの多さに関しては世界の中でも日本は特別かもしれない。どんな小さな村にも郵便局はあって、鉄道が廃止され、駅舎が無くなった後でも、郵便局だけは、しっかり残っている。過疎の集落を支える最後の砦のような存在かも知れない。こうした贅沢な郵便事情の中で育った日本人には、どこの町でも身近な場所に郵便局があって、切手はいつでも自由に買えて、その場で投函もできるというのが、生活の中での普通のことと思っているが、外国の郵便事情はそうではない。
タイは東南アジアではかなり進んだ国で、最早先進国の仲間入りをしてもおかしくない程に生活インフラの進んだ国ではあるが、郵便局の少なさには閉口した。絵葉書を送ろうにも切手を買うのに一苦労した経験は一度ならずあった。その点、スペインはかなり進んでいて、バルセロナの銀座通り、ランプラス通りには、幾つかの土産店が出ているが、そこでは絵葉書と一緒に切手も売ってくれて、「ハポン!」と言うと、絵葉書代と一緒にエアメール相当の切手も買うことができた。それは博物館の中の売店でも一緒だった。ネパールのカトマンズでは、街の人に郵便局を尋ねると、本屋を教えてくれて、本屋で切手を買うこともできた。
今は日本でもSNSとかメール、ツイッターで簡単に通信が出来、手紙やはがきを書いて送る人は以前よりは随分と減っているが、アジア等の外国では、元々こうした手紙等の通信手段の習慣はなく、郵便局も身近な存在ではなかった。自分が最近の旅行で、絵葉書を送るようになったのは、漸く文字が読めるように5歳の孫娘の為に、ひらがな文字で書いて送ってやって、喜ばしたいからだ。しかし、切手購入のそんな苦労など、孫の親は知らない。文字が乱雑で、孫が読めない、等の苦情があるだけだ。孫には昨日送ったばかりだが、今日又中央郵便局で新たに絵葉書を買って、送ってやった。
その中央郵便局は入った正面が大きなホールになっていて、ホール内では記念切手の販売とか、ベトナム固有の土産品販売などもしていて、ホールを中央にに左右に広がる中2階のウイングは土産ショップになっている。良くハイキングに行く友人二人に、ここでベトナム帽を買ってやる。赤い星マークの帽子。共産軍の印だ。今度ハイキングへ行くときは、お揃いのベトナム帽を被ってでかけよう。
Lucyさんがこれから仕事とのことで、ホテルに戻ることにした。まだ時間は早いが4時からのナイトシフトとのことだ。ホテルまで送ってもらい、ガソリン代相当で3000円ほどを渡す。今日の夜は仕事で付き合えないが、昨夜の姉は時間があるので、いつでも夜の付き合いはできるとのこと。ありがたい申し出だったが、止めておくことにした。サイゴン最後の夜。明日は早いし、これから一人ゆっくり町を歩き、早めに寝ることにしよう。
近くにマリア教会があり、中に入ってみる。
教会の礼拝堂へは4時過ぎていて、入れなかった。
相変わらず賑やかなバイクの群れだ。