ホテルターミナルの部屋。簡易ホテルだ。
裏山に太陽が昇る。今日も1日晴天のようだ。
朝一番に宇和島城に登ることにした。
以前来た時はこの様な長屋門はなかったと思ったが・・。
それにしても見事な石垣だ。野面積みだ。
宇和島に来たのは、殆ど20年ぶりだ。その時は松山から電車に乗ってやってきて、宇和島で下車し、真っすぐ宇和島城に向かい、城に登り、城から眼下の宇和海を眺め、再び駅に戻って電車に乗って、四万十の山間の幾つかの無人駅を通過して高知に抜けた。その時も良い思い出が残っていて、今朝はおおよそ20年ぶりに又お城に登ることにした。宇和島に1泊したのは、実にこのお城に登るのがメインの目的で、ホテルの部屋から見える裏山に朝日が昇り、今日も1日好天だ。
スマホのグーグルマップでお城の場所を確認し、城下の駐車場に車を入れたが、広い駐車場には1台も停まっていない。朝早い時間、こんな時間からお城見物に来る人もいないだろう。駐車場の直ぐ横に長屋門のような城門があって、そこから登城する。以前来た時は、こんな門など無かったが、その後観光用に造られたのか?? 何か初めて来るような感覚で本丸の天守閣に向かう。20年の歳月は記憶を全く失わせたか・・。
400年の歳月は苔むした石垣、敷石のすり減った参道、梢の高い樹齢400年は越える木々、ああ、古城にやってきた。一人静かに本丸に向かう。一人ゆっくり登っていくと、上から一人下ってきた。こんな早い時間に城登りしている人もいる。今日は月曜日、出勤前の1日の仕事初めの日課としてお城の往復をしているのだろう。高さ100m程の小山だ。朝のエクササイズには丁度良いのだろう。山頂の本丸に近づくと、上から賑やかなスピーカー音が聞こえてくる。ラヂオ体操の音楽だ。そうか、本丸前の広場では、街の人が朝の体操をしているのだ。その様子を見ようと本丸に急いだが、時すでに遅し。着いた時には既に体操も終り、参加者は三々五々下山して行くところだった。
苔むした参道を天守に向かう。
400年の歴史を刻む石段だ。
見事な石垣を眺めていたら、上から一人降りてきた。
天守に近づくと、上からラヂオ体操の音楽が聞こえてきた。
間もなく本丸天守閣だ。急がなくては・・