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大州から内子へは、この肱川に架かる橋を渡って行く。
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この山の向こうに内子の町がある。
- 1泊100万円かあ・・。貸し切りで、それだけの価値はあるだろう・・
- 大洲城に別れを告げて、内子に向かう。 内子のホテルAZは国道56号線に面している。
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伊予の小京都と呼ばれる大洲。一国一藩の城下町で、藤堂高虎が伊賀伊勢に去った後の歴代城主は誰か知らないが、この山間の盆地の町、藩内の殖産振興に務めたのだろう。小さな藩ながら小京都と呼ばれるほどに発展し、そうした文化遺産を残したのだ。お城を貸切っての1泊100万円。スタートした直後のコロナ禍で出鼻を挫かれた形だが、日本にも又世界には大金持ちは数多いる。話を聞いて世界のセレブがヘリコプターでやってくるかも知れない。この町の起爆剤になってくれたら良い。
町を歩いてみたい気もしたが、ただ今日の目的はお城を見ることで、本丸に登り、新たに再築された天守閣を眺め、又周囲の盆地、眼下の肱川を眺め、そのままお城を下城し、今日の宿泊、内子に向かった。内子に泊ることにしたのは、翌日の久万高原山中にある二つの霊場に近い点と、内子座を見ておきたかったからだ。内子座は過去何回もテレビで報道され、又映画やドラマの舞台にもなっている。確か柴又の寅さんもここにやって来た筈だ。
大洲から内子までは僅かな距離。100キロもない。お城から市内を走る国道56号線に出て、先刻お城の上から見た肱川に架かる橋を渡り、そのまま松山方面に進んで行けば、自然と内子の町に入る。途中で昨日立ち寄った内子道の駅の前を通過する。その辺りから又予讃線の線路が並行して走るようになり、五十崎駅前のなだらかな坂道を下り降りた辺りが内子となる。今晩の宿泊は市内にあるホテルAZ.内子は小さな町でホテルも少なく、朝食付きのホテルはこの1軒で、かなり割高には付いた。
取り敢えずはホテルにチェックインし、早速内子座を見に行く。ホテルの広い駐車場には、止まっている車も僅かに数台。どこも観光地は閑古鳥が鳴いている。フロントで大体の場所を聞いて、町内の狭い裏通りを歩いて向かう。勿論車は入れないし、人もすれ違うのはやっとのような路地裏だ。この町の文化の匂いのようなものを感ずるが、実際にはここは漁師町ではないので、そうした生活臭は漂ってはこない。路地を抜けるとポッと町の中央通りに出て、その中ほどに内子座はあった。路地も通りも内子座周辺にも歩いている人は殆ど見かけない。中央通りから少し入った、奥まった場所に目指す内子座はあった。