ちゃおチャオブログ

日々の連続

8.28(金・晴れ)安倍総理辞任。

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午後2時、テレビ画面に安倍総理辞任のテロップ文字が流れる。それまで200円以上上げていた東証株価も途端に600円以上の下げ。ある程度は予想されていたとはいえ、市場に取っては衝撃的なニュースだ。その後持ち直しの買いも入り、結果的には326円安で終了したが、次に誰が総理になるかは別にしても、総理交代は市場に取っては不安定要因となる。

 

今日5時からの記者会見。珍しくプロンプター無しで、手に持った小さなメモに目を落とし、テレビ画面に向かって、話し始めた。最後の総理記者会見。何かの重しが取れたのか、吹っ切れたのか、心なし顔の色つやも良い。いやいや待てよ、総理はこの日を待っていたのかも知れない。本当はもっと早くに辞めたかったのだが、最長記録を打ち立てるまでには止められない。月曜日、慶応病院での再検査がその日だった。火曜以降ならもう何時でも辞められる。今日の会見でも辞めるのを決断したのは月曜日だと吐露していた。

今日の会見は珍しく1時間に及んだ。最初のスピーチが13分で終わり、残り47分は全て記者の質問に答えていた。以前ほどではないが、相変わらずのはぐらかし回答もあったが・・。

この8年、彼のレガシーは何もなかったと彼自身も認めていた。拉致被害者の解決、北方領土、日露平和条約、憲法改正、等々、すべて、達成できなかったと。経済の問題、アベノミクスの言葉は出なかったが、失業率を大幅に改善したとは自画自賛。しかし、果たして彼だから出来たのか、彼でなくても他の総理でも同様の結果はでたのだはないのか? 記者の誰も国民所得の増加、少子化対策、等々の国民の根幹に触れる問題については質問していなかった。総理8年間の在任中、個人所得は倍増したのか? 今や個人所得では韓国、台湾にも追い抜かれそうになっている日本。こうした現状は何が問題だったのか? 誰も質問しない。出来なかったことの分かり切った答えについての繰り返しの質問。対北朝鮮も対ロシアもなまじっかの考えでは解決できない。本来はシェルパや黒子が必要だが、彼の周りにいるのは、ゴマすりの取り巻き連中だけ。彼等には解決能力はない。憲法問題。国民の半数が反対している憲法改正、彼一人の力では出来っこない。国民の情宣が必要なのだが、そうした動き、運動は全く見られなかった。会見の中で、唯一、安保法制に触れていたが、確かに自衛隊が海外で米軍と一緒に軍事行動が可能になった今、田原さんが指摘したように、彼の気持ちの中から改正の気持ちは薄れてしまったのか・・。ちなみに父親の元外務大臣ハト派だった。

今日の会見の中で、自身のレガシーは後世の国民、歴史が判断する、と言っていたが、そう、後世の国民が思うのは、彼の成しえたことは、憲政史上最長の政権だった、と言うこと位だろう。残念ながら、その程度の評価しか与えられないのだ。7年8カ月、どうもお疲れ様でした。

 

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