ちゃおチャオブログ

日々の連続

愛媛(伊予一国)ドライブ巡礼(82)西条の酒。

西条の町のどこからでも石鎚の山並みが見える。

 

 失敗したが、一度は挑戦した山だ。

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石鎚山、もう登ることはないだろう。

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ホテルの直ぐ近くにはJR西条駅がある。さて、どこか飲食店を探さないと・・。

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西条の酒。自分には今でもどちらが正統なのか、判断付きかねるが、この町へ来て、飲み屋「山長」の女将が言うように、この四国愛媛の西条の酒が本家本元だとしておこう。ここへ来るまでは、西条の酒と言ったら、広島の東北、旧西条市、現在の東広島市のことを指しているとばかり思っていた。広島には幾つもの銘酒、例えば、酔心、賀茂鶴、神の蔵、等々数えれば切りのない程で、以前、広島空港が市内の西空港からここへ移転し、新空港として開港した4-50年前のこと、少し足を延ばして西条の町までやって来たが、市内に数多く見える煙突の数に、いやー、これはすごい数の酒蔵だと、感心した記憶がある。それが何年か後に再び西条を訪れたが、煙突の数が極端に減っていて、その時は数本、数える程しかなかった。酒造りには米を蒸したりして、高い煙突が欠かせないもので、町中にそうした高い煙突を見ると、ああ、ここは酒蔵だろうと想像していたが。20数年ぶりに訪問した西条の町から煙突が消えていたのには途惑いがあった。殆どの酒蔵が町中からどこか郊外へでも移転したのかと・・。いずれにしても約半世紀も前に見た西条の町の煙突の多さに、西条の酒とは、この町で造られるものだとばかり、信じ切っていた。

愛媛西条の飲み屋「山長」は、給料初日の金曜日で店は大賑わい。小太りの女将さんも忙しく店内を動き回っていたが、少し手が空いたのか、カウンター席でむっつり飲んでいる自分の所にやってきて、「お客さん、旅の人? どこからですか?」と聞いて来る。丁度良かった。カウンター越しの料理長に聞いて、先刻来「石鎚」を飲んでいたのだが、中々美味しい。広島の酒に劣らず美味しい。先刻ホテルで西条の水の美味しいこと、ホテルの部屋にはその「うちぬき水」のボトルが置いてあって、これは石鎚山の伏流水で、市内のどこを打ち抜いても、美味しい水が噴き出てきて、日本の名水100選にも選ばれているとのフロントでの説明を受け、それで今飲んでいる「石鎚」の酒。成程、酒の美味しさは米と麹にあるかも知れないが、矢張り最大の要素は水だろう、と一人ごちていた時に、女将からの話しかけだ。これは待ってましたとばかりに聞いてみた。

「そうそう、東京から一人でやってきました。今日は最後の晩で、明日は東京に帰ります。しかしこのお酒、美味しいですねえ。今まで西条の酒と言ったら、広島の西条のこととばかり思っていたが、この石鎚を飲んでいると、どちらがどうか、分からなくなりました。」と正直に本音を話すと、女将さん、我が意を得たりとばかかりに、「違う、違う、本家本元は、ここ四国の西条ですよ。広島の西条なんてのは、聞いたことはありません!」と高らかに宣言。当方も少しむきになって、「いやー、広島には、いろいろと美味しい酒は沢山ありますよ。自分は今まで四国では高知の司牡丹、土佐鶴、香川の金陵とか、幾つか知っていますが、愛媛の酒は聞いたことも無く、この石鎚も今日初めて飲みました。しかし、中々美味しいですねえ。」と水を向ける。「そうでしょう、そうでしょう、石鎚の酒はどこよりも美味しい。これが本当の西条の酒ですよ。」と言いおいて、別のテーブル席の注文取りに行ってしまった。うーん、成程、女将さんの言う通りかも知れない。旅の最後に良いお酒と地魚にあり付けた。今回の旅は1週間、良い魚に巡り合えた。瀬戸内の魚だ。自分の頭の中の銘酒リストにこの石鎚も付け加えておこう。

 

一献料理、なごみやは満席だった。

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3軒目の「山長」で漸くカウンター席を見つける。

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いやー、美味しそうなお酒が揃っている。

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先ずはビールで、1日の疲れを癒そう。

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