ちゃおチャオブログ

日々の連続

12年ぶりの石垣島(25)西表・由布島渡渉場から大原港へ。バイバイ西表。

海上を渡る由布島への電柱と電線。スマホでも撮っておいた。

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  • 今は引き潮なのか、砂浜が広がっている。

    f:id:commodore:20210401220355j:plain水牛渡渉場にある民宿兼チケット売り場も半分シャッターが下りた状態だ。

    f:id:commodore:20210401220449j:plain由布島へは渡れなかったが、この島の景色は焼き付けた。

    f:id:commodore:20210401220556j:plain又来ることもないだろう・・。

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閑古鳥すらも鳴いていないようなスっかピンの由布島渡渉場所。遥か先の浅瀬に浜下りしている二人の姿が見えたが、その二人以外には人の気配は全くない。バスの運行ルールでは、ここでの休憩は15分で、先の上原港よりも長い。観光客用に充分な時間を取っているのだろうが、今はコロナ禍で、わざわざこんな離島まで観光にやってくる酔狂人はいない。さっと一渡り周辺の写真を撮って、バスまで戻る。児島運転手ももう既にタバコを吸い終え、手持ち無沙汰にしている。乗客がいないからと言って、定時前に出発することは出来ない。バスの外で二人で時間待ちをする。何か自分もバスの補助員になったような感じだ。誰か乗客でもやってきたら、「どうぞいらっしゃい」と言葉も出てきそうだ。

目の前の民宿を兼ねたロッジ風のチケット売り場兼土産飲食店は半分シャッターを下ろしたままで、中に人がいるかどうかも分からない。一応は「島の駅」の看板が出ているから、中には誰か留守番位はいるかもしれないが・・。目の前の海に浮かぶ扁平な由布島。電柱が海の中に点々と続いていて、島まで繋がっている。この島には以前は人が住んでいたが、いつかの大きな台風で、島全体が水没し、以来人は住まないようになっている。ただその後、この島は、島全体が大きな熱帯植物園になって、島に渡る水牛もこの園で飼育されているのだが、そうした園に関係する電力は今でも必要とされるのだろう。

児島さんの話では西表島には電力会社・沖電の発電所はなく、石垣から海底ケーブルで送電してもらっているとのことである。その送電してもらった電気を更に分電し、由布島へ送っているとのことである。今は小型発電機の性能も良くなって、一部の家庭では停電用にそうした自家発電機を持っているとのことだが、台風が強烈なこの島では、よく電線が切れたり、電柱が倒れて、停電になることが時々発生するとのこと。一度停電になると中々通電せず、遠方の地区、即ち海底ケーブルは大原のすぐ近くの場所に上陸し、大原地区はそこの配電所から直ぐに通電するが、そこから遠く離れた祖納、白浜、更にその先の僻地が通電するには3-4日もかかるとのこと。成程、各家庭には小型ジーゼル発電機が必要になるのかも知れない。

さて、時間が来て最後の工程、大原港までの数十キロの県道を走る。心なし人家も目立つようになってきた。県道の途中、海からの強風が強く当たる場所があり、そこはしょっちゅう電柱が倒されるので、電線は地下に埋設されているとのこと。日本で一番小さな電力会社、沖縄県民150万人の各家庭に配給するのだが、多くの離島を抱え、内地のコンパクトな100万都市、200万都市と比べ、インフラ維持費には莫大な費用がかかるだろう。国の補助がどれ程あるか知らないが、その割には県民の電気代負担額はそれ程多くはないようだ。国は辺野古とか米軍基地の関連費用、等々莫大な国庫を投じているが、こうした太陽燦々の島国にこそ、各家庭への太陽光発電装置を設置してくれたら、国に対する感謝の気持ちは弥益すと思うのだが・・

大原に近づくにつれ、耕作地も多くなり、その大半はパイン畑とのこと。成程、よく見ると小さなパインの小玉が大きな葉の中央に収まっている。時期が来ればこの小さな小玉が立派なパインのフットボールになるのだ。畑に出ている人は皆白い長靴を履いている。児島さんによればこれはマムシ除けとのこと。何故かこの島では白い長靴を履いていると、マムシが寄ってこない、とのことである。そんなこんなの車内談義をしている内に、終点の大原港に着いた。何か着いた途端に、余り時間はないからとフェリー乗り場に急がされる。大原集落を一巡する時間もない。走りながら周辺の写真を撮って、フェリーに乗り込んだ。

 

終点、大原港に到着。

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時間が無くて、大原港ターミナルも外から写真を撮るだけだ。

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大原港の向こうに石垣が見えそうだ・・。

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朝来た時もバタバタして、このターミナルにゆっくりも出来ず、帰りも急いでフェリーに向かう。

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さあ、フェリーに乗船、西表半日の旅を終える。さようなら、良い思い出になった。

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