ちゃおチャオブログ

日々の連続

紀の国訪問記(27)ケーブルを乗り継いで高野山鉄道へ。

バスの運行はこのケーブル発車時刻にリンクされていて、バスを降りて殆ど直ぐにも発車した。

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朝の時間だからなのか、乗客は自分を入れて3人程だ。

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ケーブル中間点。下から交差するケーブルが登って来た。

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急な傾斜を下り降りて、ケーブル下駅、極楽橋に着いた。

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終点の奥の院から高野山ケーブル駅までは凡そ2‐3キロで、途中の渋滞もなく、バスは殆ど時間通りにやってくる。お客は自分を入れて3人程。が、途中の警察前までに全員が降りてしまった。バスもケーブルも電車もすべてが南海電鉄の系列で、バスからケーブルへの乗り換え時間は5分ほど。電車の運行時刻に合わせケーブルが発車し、そのケーブル時刻に合わせて、バスは町内を往復する。3系統が一つにリンクされている。ゆっくり駅前の風景を写真撮りする時間もない位にピッチリだ。ケーブル下駅、ここでは極楽橋と呼んでいるが、その乗り換えも5分ほどで、ゆっくりトイレに行っている間もない。関西人は合理的と言うか、案外せっかちだ。乗り換え時間などもう少し余裕を持たせてくれても良いと思うのだが、電鉄側からすると、お客さんに余分な待ち時間を使わしたくないとの思いがあるのかも知れない。

 

元々はゆっくりな歩行だが、乗り換えアナウンスに急がされ、無理にも足を早め、乗り換えを急ぐ。バスでは一人だったが、ケーブルには既に2-3人が乗車している。車をどこか駅前広場に止めて、ケーブルと電車で町へ出るのだろう。このままケーブル、電車と乗り継いでいけば、大坂都心部までは2時間もかからない。車で行くよりは時間的にも経済的にもメリットがあるのだろう。程なくケーブルはベルの発車音と同時に下降を始める。自分もいろいろな場所でのケーブルに乗ったが、ここ高野山の角度はかなりの急傾斜だ。高尾山ケーブルの倍程、奥多摩御岳のケーブルよりも勾配は激しい。次に乗るケーブルはいつになるか・・、或いはこれが最後の機会か・・、先の事は分からない。来年どころか、半年先のことすら予測が付かない高齢者なのだ。

 

乗車は5-6分だが、その中間点で下からやってくるケーブルと交差する。これはロープウエイでもスキーのゴンドラでも同様で、往復の車体は中間点で交差する。尤もシンガポール、メントーサ島の高所ゴンドラは、箱が次から次に数珠つなぎになってやって来るので、どこが中間点かは全く分からかったが・・。こうした日本のケーブルの様に2台が中間点で交差すると、ああ、もう残り半分か、と少しは気持ちにゆとりも生まれるのだが・・。

 

下から上がって来たケーブルも乗客は2‐3人のようだ。これが朝の早い時間だからなのか、コロナ禍で恒常的に空箱を運んでいるのかは自分には分からないが、どこもかしこも鉄道業者、観光業者は大変だ。カラの空気を運ぶために南海は一体何人の従業員を雇用しているのか。カラであってもケーブルを動かし、雇用を守らなければならない。今は日本国中どこでもコロナと会社経営、日本経済とのデスマッチ。こんなチンキな病原体に日本が負けてたまるか。

 

ケーブル下駅は、この駅の直ぐ下に朱色の橋があり、それが極楽橋と呼ばれているからだ。その橋を渡って沢沿いにケーブル上駅まで歩いて行ける遊歩道ができている。今日は木曜日、ウイークデーだが、土日になれば、何人かのハイカーがこの極楽橋遊歩道を登って高野山へ向かうだろう。自分も大阪に住んでいたら、或いは1回くらいはそうしたかも知れない。朱色の橋とささやかな渓流に思いを残し、南海電鉄への乗り換えを急いだ。

 

ケーブル下駅の改札口。

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南海電鉄高野山線。電車がホームで乗り換え客を待っていた。

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慌ただしく乗り換え、発車オーライ!

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最初の無人駅、紀伊細川に停車。

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