坂を登って行くと、前方の函館山が近づいてきた。
-
坂の途中の住宅、冬の暖房用に凄い量の薪が積み上げられている。
-
魚見坂を大分上がって来た。眼下に函館湾が見える。
-
湾の向こうに駒ケ岳も見える。標高は1131m。
-
函館山の麓は早くから開けた場所で、幕末には既にお寺とか砲台、外国公館などもできていた。函館山を中心に幾筋からの坂道があって、その坂道沿いに住宅なども建てられた。この魚見坂も幾つかある坂道の一つで、名前から察するに、この坂の上辺りに魚見小屋でもあったのだろう。後で分かったが、坂の上からは函館湾、津軽海峡が一望に見えた。
-
坂道を登って行くに連れ、眼下の函館市街地、函館湾、その先の半島と駒ケ岳も良く見えるようになる。この坂の上からの眺めは150年前の光景とそれ程変わらないだろう。しかし、足の萎えた身には、このなだらかな坂道を登って行くのも一苦労だ。この魚見坂はバス路線になっていて、幾つかのバス停があり、その前には簡易のベンチがあって、一休みするには助かった。バスを利用したくても、昼のこの時間、やって来るバスは全くない。一休みするとそれでも疲労は取れて、更に上に向かって上って行く。
坂を登り切ると、漸く道路は平坦になり、再び元気を取り戻す。前方に明治期のレンガ造りの塀が見えてきた。案内マップを見ると高龍寺とある。この寺の創建は函館市内では一番古く、江戸時代初期の頃だったが、その当時は函館市街地亀田村にあって、火災で焼失後、明治になってからこの場所に移転したとのことである。成程、明治風の赤レンガの塀の成り立ちは良く理解できた。山門で一礼し、更にこの先にある外人墓地に向かった。
ああ、珍しい。前方に明治時代の赤レンガの塀が見えてきた。
坂を上り詰めた所に赤レンガの塀があり、そこは大きなお寺だった。マップを見ると高龍寺と出ていた。
-
由緒ある大きなお寺だ。