MLB開幕戦。ロスアンゼルスアナハイム球場は超満員の客で揺れていた。エンジェルス大谷が開幕投手兼一番打者で出場するのを、満員の観客はワクワク感で待っていた。相手は昨年度優勝のヒューストンアストロズ。両選手がホームベースを真ん中にして菱形に整列し、黒人ゴスペル歌手による国歌の独唱。興奮はいや増しに高まる。大谷は日本人出身の今なお日本人ではあるが、ここではもう既にアメリカ社会のヒーローになっている。アメリカ人は誰も彼が外国人とは見ていない。米国に於ける大リーガーのホームラン王であり、サイヤング投手としか見ていない。一人の日本人としては誇らしい限りだが、彼自身はもう既に人種、国籍などは超越している。MLBのスラッガーであり、エンジェルスのチームメイトとして、活躍の場に立っている。
開幕戦の今日、結果は残念ながら、敗戦投手になり、期待されたホームランも出なかった。それでも満場の観客からは暖かく見送られ球場を去った。皆知っている。彼がこのままで終わる選手ではないと。去年成し得なかった１０勝投手兼ホームラン王の偉業を今年は達成すると。１１０年ぶりにベースルースの記録を塗り替えると。今日から又ハラハラドキドキさせられるショータイムが始まった。
このMLB中継が終わった頃、大さんがやってくる。前々からお願いしていた山椒の苗木を持ってきてくれた。近くに用事があったとのこと。車で来るかと思っていたら、徒歩でやってきたので、駅前で飲もうと誘ったら、用事はこれからで、飲む時間はないとのこと。去年の秋に槙さんに庭木を伐採してもらい、その時山椒も切られてしまった。この家に後何年住むかは分からないが、山椒は薬味で必要だ。有難い。良き友人は財産だ。自分も良い財産を持っている。
