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日々の連続

壱岐・対馬2島巡り(24)宗家菩提寺、万松院参拝。

万松院の仁王門にある仁王像。迫力がある。

 

  • この山門は江戸時代初期のもので、対馬で一番古い木造建造物とのこと。

寺の境内に入って直ぐに目に付いたのは、石でできた諫鼓。

 

これは対馬藩藩主の行政が優れていたことを意味するとのこと。

 

 

対馬藩金石城址から300m程奥まった山裾に藩主宗家の菩提寺万松院がある。天台宗名刹で、この寺は宗家2代藩主により創建され、以降代々、現在に至るも宗家の菩提寺になっている。去年の夏、高野山清浄心院という宿坊に泊ったが、そこは弘法大師所縁の寺で、江戸時代以来、上杉謙信、秋田佐竹家の菩提寺になっていて、そのことを思い出した。

本坊自体は江戸時代の火災で焼失し、現在の本堂は明治になってから再築されたものだが、今正面に見る山門、仁王門は創建当時のもので、この島で一番古い建造物になっている。誰の作かは知らないが、2体の阿吽の像は迫力があり、江戸時代初期の力強さが感じられた。開かずの山門の横に寺庭への入り口があり、本堂に向かう。

壺庭のような小さな境内に入った直ぐに場所に石で作られた太鼓が建っている。これは中国の故事で、諫鼓(かんこ)と呼ばれているもので、本来、民衆が時の君主に諫言する際に叩く鼓だが、対馬の藩主は良政で、領民はその鼓を使う必要もなく、音の出ない石で作られたとのことである。

本堂に上がると、この寺の奥さん、お庫裏さんが解説をしてくれる。我々が団体のツアー客で特別にサービスしてくれているようだ。最初に案内されたのは、真鍮で出来た仏具、三具足で、これは朝鮮王から宗家に贈られたもので、朝鮮通信使が持ってきたとのことだ。優れた金工で、鶴にしても亀にしても、流石朝鮮の技巧は高いと思えた。いろいろと説明をしてくれたが、後ろに方にいて、奥さんの話し言葉が良く聞き取れず、残念だった。

 

本堂に上がると、寺の奥さん、お内儀さんが案内役を買って出る。

 

  • これは朝鮮国王から贈られた三具足。今は寺の寺宝になっている。

     

    三具足の説明文。


    朝鮮の優れた技巧、金工だ。