壱岐・對馬
機は徐々に高度を下げて行く。 脚が出た。向こうの山は大野城か・・。 眼下は那珂川か・・。 福岡城址の端に平和台球場のグラウンドが少し見え、そこかしこに緑の塊も見えるが、そのどれかが大濠高校だろう。福岡の名門校、毎朝NHKの番組に出ている博多華…
機は北上し、前方は糸島半島辺りか・・。 博多湾外か・・。 前方は糸島半島だろう。 関東地方の房総半島とか東京湾周辺は何回となく上空から観察しているので、地形を見て今どの辺りを飛んでいるのか大体は推測できるが、初めて飛ぶ飛行ルートは眼下の海外線…
離陸すると直ぐにも眼下に対馬浅茅湾が見えてきた。 緑多い島影だ。 本当に自然豊かな島だ。 このすべてが無人島。人跡未踏の島と言ってもよい。 対馬空港から福岡までは約100キロ。離陸したら30分程で着陸する。ほんのひとっ飛びだ。飛び立つと同時に…
離島便は双発のボンバルディアだ。 対馬とも見納めだ。 小さな飛行場だ。 さて、これから搭乗だ。 対馬やまねこ空港はANAとORC,オリエンタルエアーの2社しか就航していない。ORCはANAの子会社で、離島の多い長崎県内を中心に島の住民の足にな…
お昼を終えて、国道、駐在所前まで住宅地を歩いて向かう。 掘割があるのは、如何にも小城下町らしい。 石垣が新しい。再築されたのだろう。遠くにトーヨコインのホテルも見える。 韓国人相手の小さなホテルもあるが、今はコロナで閉鎖中だ。 町中の料理店で…
万関橋からは国道を南下し、厳原市内に戻り、トーヨコインの裏の住宅地で下車する。前方にホテルが見える。 最後の昼食は住宅地の中にある料理店。 色々島の名物、料理のメニューが並ぶ。 最後の昼食は穴子天丼。 ほぼ150m程の万関橋を歩いて渡り、ほぼ…
これから万関橋をゆっくり歩いて渡る。 橋の中程にはバルコニーのような展望スペースがあり、そこから眼下の運河を眺める。大きな掘削で、大きな海軍艦船も通過可能だろう。 この運河により東西の海が一つに繋がり、対馬は南北に二分された。 台風が通過した…
烏帽子岳展望台から眼下の浅茅湾を眺め、下山する。 再び和多都美神社の前を通り、国道に出る。 神社へはバスの中から遙拝する。 国道沿いに浅茅湾が入り込んでいる。静かな湖沼だ。 先の万葉集の石碑、「在り嶺よし・・」の時代には、この島の南北は一本に…
烏帽子岳から見る浅茅湾。美しい国土だ。 眺めているだけで20分は瞬く間に過ぎて行く。 一体幾つの島があるのだろう・・。その殆どは無人島だろう・・。 烏帽子岳展望台での眺望を20分程で終了し、展望台下のバスまで戻る。約200m程のスロープの両側…
和多都美神社の裏側にある駐車場に立っている観光案内板。ここは豊玉町だ。東京にも嘗て字は違うが豊多摩郡があったが、それは豊玉姫とは無関係だ。 神社の裏山を約2キロ程登った山頂が烏帽子岳という展望台になっている。 その烏帽子岳展望台からの眺望は…
和多都美神社の裏は疎らな林になっている。 200m程進むと鳥居が見えてきた。 その奥に磐座のようなものが見える。 戦後の教育の中で、日本の古代史、国生み、神話、伝承を学ぶ機会が希薄になって、古代の神話を詳しく知る機会も少なくなってきた。日本人…
以前の鳥居は沈殿し、上部しか顔を出していない。 ああ、珍しい。三本柱の鳥居だ。初めて見たが、どうした言われがあるのだろう・・。 和多都美に関する由来、三柱鳥居に関する説明なども出ている。 海中に立ち並んでいる鳥居を見て、この神社が如何に海と関…
万関橋を過ぎると、もうそこは浅茅湾の入り口だ。深い湾が入り込んでいる。 ここはリアス式海岸で、多島海だ。 波静かな湾だ。 厳原から凡そ20分、海面から100m程の高さに架かる万関橋を渡ると、その先はもう浅茅湾だ。深く入り込んだ湾が国道の道路際…
厳原は小さな町だから、直ぐに郊外に出る。 窓の外に綺麗な海外線が見えてきた。 多島海と言われるだけあって、小島が多い。 全員揃ったところでバスは厳原駐在所前を出発し、唯一ある国道を真っすぐ北上する。壱岐は平べったいピザ生地のような丸い島。こち…
今晩のホテルトーヨコインは市の中心部にあって、ホテルの横の路地には、幕府の朝鮮通信使接遇場所の碑がたっていた。江戸時代を通じ、通信使は10数回来日したが、これは文化年間のものだ。 ホテル5階の窓から厳原市内の様子。右手奥に金石城、更にその先…
万松院、百雁木の132段の石段を何回か休んで下り降りた。 万松寺を出て、お城に戻る途中に朝鮮通信使宿舎跡の石碑が立っていた。 更にお城の前まで来ると、万葉集の歌碑が立っていた。「ありねよし」は対馬にかかる枕詞とのことだ。 町の中心の交差点近く…
万松院本堂に掛けられていた草書文字。解読不能だった。 本堂横の墓地、132段の石段を登った最高所に宗家の御霊屋(みたまや)がある。中央の大杉は県の天然記念物。 ここには対馬藩主の歴代の墓石が立ち並んでいる。 墓石の大きさ、立派さにも圧倒される…
万松院の仁王門にある仁王像。迫力がある。 この山門は江戸時代初期のもので、対馬で一番古い木造建造物とのこと。 寺の境内に入って直ぐに目に付いたのは、石でできた諫鼓。 これは対馬藩藩主の行政が優れていたことを意味するとのこと。 対馬藩金石城址か…
2時間10分の航海で、漸く對馬、厳原港に到着した。 大きなビルも見える。官公庁か・・。 丘の上にも大きな建物が見える。 郷ノ浦からのフェリーは1800トンもあって、充分大きく、海峡は白波も立っていたがそれ程揺れることも無く、2時間10分の航海…
客室はカーペットが敷かれ、仕切板で区切られてている。 前方には座席室もある。 船の揺れが激しく、カーペットに横になることにした。 横になっていると、却って気分が悪くなる。室外に出ることにした。 自分はここへ来るまでその違いは分からなかったし、…
12時半、大型フェリーは郷ノ浦港を出港し、対馬に向かう。 港の直ぐ前には3つの小さな島がある。 小さな島の名前は大島と言って、綺麗な砂浜のビーチがあって、福岡からも沢山の海水浴客がやってくるそうだ。 郷ノ浦の湾に架かる橋が見える。見納めだ。 …
ホテルオーシャンビューの横の八幡神社の奥は防波堤に区切られて、唐津海保壱岐支所がある。 神社の裏の丘は、頁岩が盛り上がって出来ている。 頁岩の丘、太古の時代に海中から隆起したのか・・。 躑躅かと思うが、島の花が咲いていた。 港近くのオーシャン…
親切なボランティアガイドが、遺跡の詳しい説明をしてくれる。 写真パネルまで見せて、案内する。これは船着き場の遺跡だ。 遺跡の俯瞰写真。 広い台地になっている。この先に水路が外の海まで繋がっている。 原の辻遺跡での初老のボランティア案内人は心底…
次にやってきたのは、弥生遺跡の原の辻。 周囲を200m程の小高い丘に囲まれた盆地の中にある。 この場所は広大な水田の中で5-6m程隆起した丘の上にある。 何か思わせぶりな鳥のトーテムが入り口に立っている。 はらぼけ地蔵、海中の小島神社の次に案…
右京鼻を見た後は、芦辺の町外れにある「はらほげ地蔵」に向かった。遠方に火力発電所の煙突が見える。 海際に6地蔵が陸地を向かって置かれていた。 次に向かったのは、はらほげから近くにある小島神社。今は満潮で、海上に浮かぶ鳥居しか見れなかった。 左…
高台の上にある国民宿舎からは湾の向こうの老人施設等が見える。島ではこの辺りに唯一温泉が湧き出て来る。 石船のプール。メダカが何尾も泳いでいた。 この湾の向こうに黒崎砲台、猿岩、などがある。鄙びた景色だ。 この島にやってくる直前、司馬遼太郎の「…
2階の部屋からの朝の景色。昨日はかなり飲んだが、二日酔いにならずに済んで良かった。 緑は濃いが、高い山は見えない。 どこの国民宿舎でも出てくるような朝食。 干物もあって、しっかり食べた。 いやー、昨夜は飲み過ぎた。お土産用に買った焼酎ボトル2…
国民宿舎の料理は大体が好評だ。 先刻のロビーでの試飲が後を引き、島焼酎10カップの飲み比べをお願いする。 壱岐牛にアワビ、酒が進む。 壱岐が芋焼酎発祥の地とは、この島にやって来るまで知らなかった。今回は珍しく事前学習とまでは言わないが、司馬遼…
国民宿舎、壱岐島荘は高台に立っていて、眼下の海外線の見晴らしは良い。 平成上皇夫妻が皇太子の頃泊ったこともある歴史のある宿舎だ。 ここからは見えないが、この岬の右奥が猿岩、黒崎砲台になる。 工場のない島だから、海も綺麗だ。 今晩の宿、国民宿舎…
黒崎砲台に向かう途中の綺麗な島の景色が見れる。 ああ、砲台に通じる地下トンネル入り口だ。 砲台はこの猿岩近くにある。 駐車場から坂を上った突き当りに巨大な穴が開いていた。 沖縄の与那国と壱岐対馬のどっちがより西に位置しているのか、自分には良く…