ちゃおチャオブログ

日々の連続

壱岐・対馬2島巡り(33)烏帽子岳展望台からの浅茅湾の眺め。

和多都美神社の裏側にある駐車場に立っている観光案内板。ここは豊玉町だ。東京にも嘗て字は違うが豊多摩郡があったが、それは豊玉姫とは無関係だ。

 

神社の裏山を約2キロ程登った山頂が烏帽子岳という展望台になっている。

 

その烏帽子岳展望台からの眺望は抜群だ。

 

 

和多都美神社にお参りし、その裏の疎らな原生林の中に埋もれたように残されている豊玉姫の墳墓石に両手を合わせ、原生林を抜けた先にある整備された駐車場で、暫し海神神社に付き話を交わし、今ではこの島の人は「わたつみ神社」とは呼ばずして、そのままの文字通りに「かいじん神社」と呼んでいることに新たな発見をし、そろそろ皆が集まってきた頃合い、バスを発車させて、今日最後の観光先、烏帽子岳展望台に向かった。烏帽子岳はこの神社の裏にある小山で、500m程も無い高さだが、そこから見る浅茅湾の光景は抜群だ。島の北端にある韓国展望所へは行かずに、その途中のこの烏帽子岳でツアーが打ち止めになるのは少し残念だが、まあ、時間と費用の点で諦めざるを得ない。

 

駐車場からはこの展望台に向かう山道になっていて、狭い所ではバスが漸く通れる程の道幅で、こんなコロナ下でも内地からやってきた観光客か、レンタカーを借りてやってきて、数台途中の山道で行き違う。道路が狭いので、お互いが譲り合い、バックなどして擦れ違う。駐車場からは2キロ程の道のりか、展望台の下にも小さな駐車場があり、バスを降りてそこから展望台までは約300m程の急坂を登るのだが、この下の駐車場からでも既に見晴らしは素晴らしく、足が萎えた自分に取っては、この300mの急坂を上るのが大変で、添乗員にはここで待っている、と言ったものの、誰か他に同類がいれば良かったが、一人取り残されるのも面白くなく、団体の最後尾をゆっくりと登って行った。

 

烏帽子岳からの展望は聞きしに勝る絶景で、苦労して登って来た甲斐はあった。仙台松島で多島海を見たり、クルーズもしたが、それは平面から見る島の形であって、この500m程の高さの展望台から眺める俯瞰図のような島の点景は、正に自然が作った造形であった。以前厳島の神社の後ろにそびえる弥山に登って眼下の瀬戸内の島影を眺めたが、それと同じような自然の名利、島の大小、見える範囲の遠近の違いはあるものの、同じような日本のパノラマの原形を見る思いだった。奈良の都が「青によし」なら、この島の景色は「高嶺あり」なのだ。宗像三女神豊玉姫との関係は自分には分からないが、厳島弥山の麓に三女神を祀る海の神社が造営されたのは、ここ対馬和多都美の烏帽子岳からの眺望が大いに影響していたものと思った。展望台からの360度のパノラマを楽しみ、又スロープのような急坂を手すりを頼りに下山した。

 

ここからは島の両側、360度の眺望を楽しむことができる。

 

眼下に広がる多島海浅茅湾(あそう)だ。

 

最後の日の最後の観光場所で、島の絶景を見ることができた。