ちゃおチャオブログ

日々の連続

西国観音霊場巡り(31)第19番札所行願寺(革堂)に参拝。

本能寺を出た直ぐ北側には大通り御池通が走っていて、道路の反対側には京都府庁がある。

 

暫く歩き、右側に行願寺門山門が現れた。こじんまりしたお寺だ。

 

  • 山門の正面に本堂がある。江戸時代中期の古い建物だ。

 

本能寺奥にある織田信長の石塔にお参りし、今日二つ目の霊場、第19番行願寺に向かう。歩き遍路のガイドブックには距離700m、徒歩10分と出ているが、今の自分の足ではその3倍、30分程度は見ておくべきだろう。まあ兎も角京都の下町を歩く気分でゆっくり訪ねよう。場所は至ってシンプル。この本能寺の前の寺町通りを真っすぐ北に歩いた右側にある。

本能寺を出た直ぐの所に大通り、御池通があり、横断歩道の先には京都府役所の大きな建物が見える。この辺り中京区で京都御所にも近く、行政の中心地になっているのだ。幅広の長い横断歩道を渡り、そのまま寺町通りを進む。御池通りから北のこの辺りはもう殆どが住宅地で、人も車もガクンと減って静かな通りとなる。住宅はどこも隣家と接していて、東京郊外にあるような小さな庭とか塀のようなものはない。江戸時代、いやそれ以前から京都の下町の街並みはこんな感じだったのだろう。道路も平安時代以来の碁盤目状になっていて、小さな路地までも直角に交わっている。住宅に接して、所々昔風の商店舗が幾つかあるが、それは行願寺門前町の名残だろう。

人も車も殆ど通らない路地のような細い寺町通りを歩いていると、ひょんと右側に門柱が見え、そこが行願寺だった。本当に住宅地の中にある小さなお寺、という感じの霊場だった。京都市内に5カ所ある観音霊場で、一番小ぶりのお寺だ。山門を入った正面に本堂があり、本堂までの数十メートルの参道の両側には、綺麗な花壇になっていて、どこか鎌倉の町中の小さなお寺に入り込んだような感覚だ。境内は小さくても歴史は古く、創建は平安時代中期、1000年以上の歴史を有していて、この本堂も江戸時代後期の建物で、その階段も年代を経た古い厚板で出来ていて、多分、太い松材かも知れない。

武骨で荒削りの階段5-6段を登り、本堂賽銭箱の横の納札箱にお札を入れて、お参りする。般若心経並びに観音経。六角堂でも数人参詣者がいたが、この寺にも2‐3人の姿が見える。自分と同じように西国観音霊場巡りをしているのかも知れない。寺町通りを歩いていた時には気がつかなかったが、多分車で回っているに違いない。本堂の横に事務所があり、御朱印を頂く。事務所内には中高年の女性の姿しか見えない。そうだここは尼寺だったのだ。女性の尼さんが院主を務める珍しい霊場である。

 

9月初めでも既に紅葉が始まっている。

 

古くて分厚な部材の階段を登り、お参りする。

 

  • 良く手入れされた庭で、季節の花があちこちに咲いている。

     

    ここは尼寺。庭木にも女性の優しさが感じられる。