ちゃおチャオブログ

日々の連続

5.14(日・曇り)トルコ大統領選。タイ総選挙。

 

 

今日14日、日曜日はトルコの大統領選だ。21年座にあったエルドアンの苦戦が伝えられている。強権大統領で、報道、マスコミを規制コントロールし、司法までも自分の意のままに動かす体制を作り上げてきた。国民の多数を占めるスンニ派の敬虔な信徒で、異教徒のクルドを弾圧し、国民の指示は表向きにも高い筈だが、世論調査ではそした結果は出ていない。野党統一候補のクルチダルオールの方が人気度が高いのだ。1対1の対決になるのだが、どちらかが過半数を得られない時点で、2週間後の28日に決選投票が行われる。

トルコは国際社会で特異な存在だ。非白人国家で唯一のNATO加盟国であるが、それはトルコの位置する地政学的理由による。黒海アゾフ海ボトルネックとなるべきボスポラス海峡を抑えていて、幅5キロから10キロ、総延長50キロ程のこの海峡を通過する為には、如何なる国と言えどもトルコの了解が得られないと通過は出来ない。ロシアの誇るセバストポリ黒海艦隊も同様だ。尤も黒海艦隊は去年のウクライナ攻撃によって旗艦のモスクワが撃沈され、形無しの状態にはなっているが、それでも今なお威名は髙い。古くは日露戦争時、ここを出航した艦隊の海峡通過をいち早く日本に知らせてくれたのもトルコだった。

そのトルコは今年建国100年を迎える。第一次大戦後、トルコの父、ケマルパシャ、尊称アタチュルクがそれまでのオスマン帝国シャリフをイスタンブールから追放し、現在の共和国を樹立したのだ。

エルドアンは大統領としてこの建国100周年に臨み、この先100年の輝かしいトルコの夢を華々しくアピールする積りでいたが、世間はそうは甘くなかった。第1回投票で過半数を得ることはできず、決選投票も未知数だ。負ければ負けたで、トランプやボルソナリ同様に選挙の不正を訴え、大統領を退かないかも知れない。何とも言えないトルコの現状だ。

選挙結果がどちらに転ぶかは未知数だが、FXの場では昨日はトルコリラが大きく下落した。下げるに下げて、現在6.8銭を下回っている。髙い時で15円以上、つい1年前には10円以上もあったが、最低値を這いつくばっている。エルドアンの気違いじみた低金利政策で、お金がリラから逃げて行った。リラ安で輸入物価が高くなり、お陰で国民は年率80%以上のインフレに苦しんでいる。自分も去年はこの気違い政策にやられ、大きな損害を被った。国民は宗教的には好意を寄せる大統領ではあるが、生活苦の方がより厳しい選択を迫るだろう。

今12時、6時間遅れのトルコでは、そろそろ投票が始まる時刻になるか・・。エルドアンが破れれば、プーチンとしても唯一の西側指導者を失う。プーチンはいよいよ内外共に孤立する。エルドアンが去ると同時に、プーチンもこの世から去ってくれ!

 

時差2時間遅れのタイでは既に投票が始まっている。500人の代議員総入れ替えの選挙だ。心情的にはタクシンの娘さんに勝ってもらいたいが、軍事政権はいろいろとタガを嵌めて、その勝利を阻止するだろう。一度手にした権力は死んでも手放さない好例だ。結果は今晩中に判明する。矢張り、学生革命でも起きない限り、民生復帰は無理なのか・・。