ちゃおチャオブログ

日々の連続

5.15(月・曇り)ルドルフ・プーチン、現代に憑依したヒトラー。

 

 

昨日行われたトルコ大統領選、エルドアン残念ながら僅差で50%に届かず、2週間後の28日にクレチダルオールとの決選投票になる。お昼段階の現在95%以上の開票が進んでいるが、エルドアンの得票数は49.5%強。クレチダルオールとは4%以上の差をつけてはいるが、総得票数が50%を越えなければ、いずれにしても再選挙だ。トルコの人口、総選挙人数はいずれ明日にも新聞に公表されると思うが、今ここで概算推計すると、選挙人数5000万人の内、7割が投票したとして、3500万票。その0.5%は20万票足らずだ。エルドアンは1800万票近くの票を集めても、僅かに20万票が足りなかった結果、1発での再選は果たせなかった。この2週間の間に、彼流の強権を駆使して、決選投票では再選を果たすだろうが、国民の約半数は支持していないことになる。

今朝のFX,トルコリラは全く静かで、むしろ先週大きく下げた分を取り戻すように、上昇している。エルドアンが再選されるとしても、今までのような無茶な金利政策は取れないだろう、との思惑か・・。

 

そのエルドアンプーチンに取っては西側諸国の唯一の子分役であるが、彼が大統領を去って行けば、プーチンに取っては、西側での話し相手は誰もいなくなる。いよいよ強欲な習近平にすり寄らざるを得なくなるのだが、中露の人々は30年前のチンポウ島の事件、領土の奪い合いは誰も忘れてはいない。中露の間は常に一時の平和、一時の休戦に過ぎないと。

 

そのプーチン、今まで数々の嘘を並べ立て、真実とは真逆のことを垂れ流し、ロシア国民と世界の無知の人々を騙し続けてきたが、いよいよここにきて、追い詰められてきた。今までウクライナのゼレンスキーをナチの再来、ドンバス地方のロシア人をナチの暴虐から救済する為の特別軍事作戦と称してきたが、ロシア占領地域に置ける数々の残虐行為が明るみに出て、いよいよその論法は通じなくなり、先般の対ドイツ戦勝記念日の演説では、そのナチを一言も言わず、今度はゼレンスキーを欧米諸国の傀儡政権で、欧米の手下になってロシアを攻めている、との論法に変更した。勿論、彼自身が国際司法から戦争犯罪者として訴追されていることは、一切口にせず、国民には知らせてはいないが、ただ国民のかなりの多数は、インターネットなどで、その事実は知っている。西側から見たら、顔を隠して尻尾を隠さずのキツネの如しだ。彼の顔自体も段々キツネ顔になってきた。貧すれば鈍する譬えの通りだ。

 

そのプーチンだが、今東欧諸国の人々からは彼はウラジーミルではなく、ルドルフ・プーチンと呼ばれている。彼のウクライナ市民に対する悪辣非道な残虐行為は、第2次大戦中の東欧諸国市民に行った卑劣な蛮行と二重写しになって見えるのだろう。ルドルフ・ヒトラーの再来がプーチンだと。テレビ映像で見るブチャ初めウクライナ各地の悲惨な状況を見れば、誰しもそう思う。正にヒトラープーチンで、ヒトラープーチンに憑依したと。

 

プーチン大祖国戦争レニングラード攻防戦を自慢するように、それとは真逆に78年前のヒトラーはこの町を流れるネヴァ川を渡河し、レニングラードを陥落できず、その後ズルズル敗退を繰り返して来たナチス軍の敗色を予感していた。この敗退の後、彼は気違いのようにユダヤ人虐殺を行い、大量にアウシュビッツに送り込んだのだ。

今のプーチンの心情はこの時のヒトラーと似ている。大号令を掛けてバフムトの完全掌握を命令し、軍及び私兵のワグネルも町のほぼ90%まで占領したが、最後の1割を攻めきれず、逆に今日から軍備の整ったウクライナ軍に押し返され、後退が始まった。78年前のヒトラー軍の敗走を見る思いだ。

 

当時のヒトラーに届く報告は各地でのナチ軍の敗戦で、軍はズルズル後退し、最後にはベルリンしか残らなくなった。そのベルリン陥落の1日前、愛人のエマと総督官邸で自殺したが、多分彼はもう半狂乱になっていただろう。もしもこの時、ヒトラーが原爆を開発していたら、躊躇なく使用しただろう。人類の滅亡など構ったものじゃない。自分は死んで行くんだ。一緒に道連れにしてやろうと。

 

今のプーチンの心情はこのヒトラーと同じだ。今の処、バフムトからの撤退だけで済んでいるが、ヒトラーナチ軍同様に各地で敗れ、遂にはクリミヤまでも失うことになれば、捨て鉢の行動を取る。ヒトラー程に追い詰められた訳ではないが、心情的には同じだ。ヒトラーは純粋ゲルマンの1000年帝国を打ち立てようとして、大戦争をおっぱじめたが、プーチンも200年前のイワン雷帝、100年前のピョートル大帝、そして今の自分と、100年単位にロスキミールの歴史に名を刻んで来た建国の英雄と同列にならんとした。しかしもろくもその目論見は瓦解し、彼は国内外から追われる立場になった。彼が追い詰められた結果、核のボタンを押すかどうかは誰にも分からない。そうはならないように欧米首脳は極限まで彼を追い詰めないように注意はしているが、彼の心情は誰にも計れない。ヒトラーが憑依しているのであれば、人々はその危険性が常にあることも心にとめておかなければならない。