ちゃおチャオブログ

日々の連続

2.21(水・氷雨)責任の取り方。エリート警察官の留置場内の自殺。

 

 

末端の警察官が痴漢行為をしたり、証拠品をくすねて新聞記事になることはたまにあり、それ程驚くことではないが、警察のトップ、中国四国管区の警視正が地位を利用し、女性をホテルに連れ込み、性的行為をしていたとのニュースには驚いた。

 

管区警察学校の指導部長で、管内の警察官を教育指導する立場にいた岩本警視正(58才)は、直前まで管内の重要警察署長を経験したエリート警察官だったが、人の目に付かない裏で、恥ずべき破廉恥で逮捕され、現在裁判進行中の身だ。

被害に遭った女性は多数で、街で見かけた彼女たちを風紀指導と称してホテルに連れ込み、警察官の身分を明らかにして始末書を書かせ、その後女性を犯していたという。本人は裁判ではホテルで念書を書かせたことは認めてはいるが、性交はしていない、と容疑を否認している。

 

そもそもこの様なエリート警察官が地回りの刑事のように夜の街に出張って、目星を付けた女性を「指導」するような破廉恥なことはしていない。誰が見ても、彼の言い訳としか映らない。以前問題になった元文科次官の前川喜平が、現職中に歌舞伎町の出会いバーへ足繁く通い、マスコミから突っつかれた事情に似ているが、前川の場合は刑事事件にもならず、誰かから訴えられたという経緯も無く、今回の岩本警視正とは状況は全く違うだろう。

 

この刑事被告人が一昨日広島中央警察署の留置場で自殺した。遺書を残しているが、その内容は明らかになっていない。想像するに、最後まで自己弁護の内容だったのだろう。自己の非を認めての自殺ではなく、事実無根と訴えていたのだろう。

 

大体こんな場所での自殺は、自身が数十年間務めて来た警察組織に大きな迷惑を掛けることであり、広島中央署と言ったら、多分県内でのトップの警察署で、ここの署長は将来県警本部長に昇り詰める可能性も持っていた。今回の自殺はそうした同僚警察官の将来まで台無しにしてしまった。全く自分勝手な男だ。そもそもこんな自分勝手な男を警察組織の大幹部まで引き上げた警察の汚点を世に晒す結果にもなった。

 

推定無罪という法理がある。今現在裁判中で、その法理から言えば彼は未だ尚無罪であり、犯罪を犯したことにはなっていない。しかし状況的には彼は相当に分が悪く、有罪になる可能性は高い。しかし真実彼が無罪であるとすれば、彼は最後まで裁判で戦うべきだった。そうしないでこうした形で自殺するという事は、半ば非を認めたと世間には映るだろう。卑怯な男だ。真実を明らかにしないで、こうした形で自殺した。エリートか何か知らないが、警察官の風上にも置けない卑怯な男だった。