日本各地、全国あちこちで連日殺人事件の報道が絶えない。先日は２４歳の売春婦が池袋の連れ込みホテルで８２歳の老人を刺殺し、その事件の異様さに驚かされたが、昨日は栃木県警がみどり市に住む４０代の男を、２年前の事件で、同居していた２４歳の氏名不詳の女を殺害し、宮城の白石市の山中に埋めたことが発覚し、逮捕された。事件の発覚は、４０代の男と同居していた４０代の女が、殺した２４歳の女の亡霊に追い詰められたのか、警察に自首したことで、男の方は死体が発掘された現在も尚、犯行を認めていない。
昨夜は又、四日市の路上で５０代の男女が文化包丁で刺され、男がその場で死亡、同行の女が重傷を負ったが、刺した犯人は自宅アパートに逃げ戻り、部屋を放火し、警察官が来た時には、室内で自殺体で発見された。この男も５０代で、恋のもつれ、女を奪われた腹いせに二人の殺害に及んだと見られている。
今日は又沼津で、男の声で警察に電話があり、警察官が部屋に駆け付けた処、室内で６０代の女が死んでいて、電話の主は同居していた６０代の男と見られ、行方を追っている、との報道もあった。心中しようとして、男の方は死にきれなかったのか・・。
人が、ちょっとした些細な原因、理由で他人を殺す。他人の命も自分の命も、以前と比べると随分と軽くなっている。自分も相手もどうでもよい命のような感覚だ。
名古屋の進学校、東海高校２年生の東大医学部への夢が破れた１７歳の男も、被害者は幸いに一命を取り留めたが、刺し所が悪ければ犠牲者は死亡し、この男も殺人者になっていた。尤も、この１７歳、東大医学部に入れないだけで人生を悲観し、もう自分の人生はどうなっても良い。誰かを巻き込んで、死んでしまいたい、との強い願望の元に犯罪を犯したのだから、相手が死ななかったことは本望ではなかったかも知れない。
１７歳男は、東大医学部は無理としても、他の国立医学部には入学できる学力があったのだが、彼の絶対価値は東大医学部であり、正に恋は盲目、花子さん以外の女性では絶対にダメだとの四日市、殺人自殺者と全く同じであり、視野は狭まり、周りが見えなくなり、前が閉ざされ、盲目となり、自己を見失った。
日本人がどんどん劣化し、頭が悪くなり、物事が見えなくなり、自分勝手、自己中心、利己主義者になっていって、日本全体が沈んで行く。今日の殺人列島の毎日は、そうした近未来の日本の明日を見るような、前兆だ。
