上野公園の爽やかな緑陰の下を歩く。
いつもいろんな大道芸人が何かをやっている。
今日は切紙芸人だ。
正面に国立博物館が見えてきた。
やや、今日は又大勢の団体さんがやってきている。
ああ、前庭に綺麗な花が咲いている。
ブログの知人竜司さんの高校の同級生で、太田道灌をもじったような名前の「おおたどうかんな」さんという人がいて、以前ブログの中で、上野博物館で開催されている「大神社展」の素晴らしさを絶賛していた。一昨日は所用で都心に出る機会があり、知人の星さんを誘い一緒に見に行くことにした。
上野には去年の秋、この近くの東京都美術館へマウリッツハイツ所蔵のフェルメール「真珠の耳飾りの少女」を見に来て以来半年ぶりだが、その時も今日と同じ星さんと同行した。上野の雰囲気は秋でも春でも芸術に相応しい。又同行の星さんは知性も教養もあり、一緒に行くのが楽しい人だ。
国立博物館の構内に入ると、直ぐ目に飛び込んできたのは、大きな広葉樹「ユリノキ」だ。これはモクレン科の喬木で、花がチューリップに似ているので、英語では「Tulip Tree」と言うそうだ。丁度今が満開で、名前の通りの綺麗な花が大きな枝にいっぱい咲いていた。
さて館内の様子。平成館で行われている「大神社祭」は、当方が入館した丁度同じ時に地方からの100名以上の団体が入ってきて、A館の方は混雑している。先にB館の方から回ることにした。
入って直ぐの正面に大太刀が飾られている。鹿島神宮の所蔵品で、その大きさには目を瞠る。去年用事で鹿島へ行き、その帰りに宝物館に立ち寄ったが、その時はこんな大きな刀は展示されていなかったと思う。或いは、これ程大きな刀を見た記憶がない。
今回は神社庁主催だから、お上の命令で、有無を言わせず、保管庫から引っ張りだされたのだろうか・・。奈良時代末期の直刀で、誰の作かは分からない。長さ2.7mは日本最長で、当然ながら国宝に指定されている。
B館には、この大太刀を手始めとして、総勢20数点の国宝が次から次に展示されている。どういった基準で国宝と重文に区分けするのは知らないが、それぞれ皆素晴らしい工芸品、骨董品のオンパレード。一度にこれだけの物を見るのはやや食傷気味になるが、1点づつ丹念に見て回る。
去年のフェルメールは沢山の観客で、警備員の指図もあり、近くでゆっくり見ることが出来なかったが、今回はそれ程の人でもなく、仔細に観察することもできた。
中程に「伝竹内宿祢」の木像があった。上品な顔立ちだ。 武将の親玉がこんな優しい顔立ちとは。白洲正子の随筆に興福寺の阿修羅像を捉え両性具有の美と表現していたが、それに共通する中性的な美しさだ。
先にB館を出てロビーで待っていると、星さんが出てきたが、この木像を見ていないという。ここに数多国宝が展示されているが、重文のこの像を見なければ意味がない。彼を案内し、もう一度眺めに行くことにした。
根からの日本人か、大陸からやってきた渡来人なのか、歴史を詳しく知るものではないが、嘗ての、日本草創期の日本の国造りのリーダーはこのような上品な、奥床しい顔立ちをしていたのか。やまと麗し。流石、天照大神の末裔の国ではあった。
A館は各神社の奉納品が展示されていて、主に厳島、宗像、春日等からの出品が多数を占めていたが、楽しみにしていた平家納経、七枝刀は展示品の入れ替えの為、今は展示されてなく、又、大三島の義経着用の兜、刀剣等の展示も無かったのも、少しばかり残念だった。
博物館を出てから上野駅前にあるHIBIKIの外テラスで、爽やかな初夏の陽光を浴びてビールを飲みながらの、星氏との芸術談義は楽しい一時だった。野卑な人、呑兵衛、学者等々、当方の周辺にはいろいろな職業の知人がいるが、彼のような教養人と話しが出来るのは楽しい。自分もまた磨かれる思いがした。
上野には去年の秋、この近くの東京都美術館へマウリッツハイツ所蔵のフェルメール「真珠の耳飾りの少女」を見に来て以来半年ぶりだが、その時も今日と同じ星さんと同行した。上野の雰囲気は秋でも春でも芸術に相応しい。又同行の星さんは知性も教養もあり、一緒に行くのが楽しい人だ。
国立博物館の構内に入ると、直ぐ目に飛び込んできたのは、大きな広葉樹「ユリノキ」だ。これはモクレン科の喬木で、花がチューリップに似ているので、英語では「Tulip Tree」と言うそうだ。丁度今が満開で、名前の通りの綺麗な花が大きな枝にいっぱい咲いていた。
さて館内の様子。平成館で行われている「大神社祭」は、当方が入館した丁度同じ時に地方からの100名以上の団体が入ってきて、A館の方は混雑している。先にB館の方から回ることにした。
入って直ぐの正面に大太刀が飾られている。鹿島神宮の所蔵品で、その大きさには目を瞠る。去年用事で鹿島へ行き、その帰りに宝物館に立ち寄ったが、その時はこんな大きな刀は展示されていなかったと思う。或いは、これ程大きな刀を見た記憶がない。
今回は神社庁主催だから、お上の命令で、有無を言わせず、保管庫から引っ張りだされたのだろうか・・。奈良時代末期の直刀で、誰の作かは分からない。長さ2.7mは日本最長で、当然ながら国宝に指定されている。
B館には、この大太刀を手始めとして、総勢20数点の国宝が次から次に展示されている。どういった基準で国宝と重文に区分けするのは知らないが、それぞれ皆素晴らしい工芸品、骨董品のオンパレード。一度にこれだけの物を見るのはやや食傷気味になるが、1点づつ丹念に見て回る。
去年のフェルメールは沢山の観客で、警備員の指図もあり、近くでゆっくり見ることが出来なかったが、今回はそれ程の人でもなく、仔細に観察することもできた。
中程に「伝竹内宿祢」の木像があった。上品な顔立ちだ。 武将の親玉がこんな優しい顔立ちとは。白洲正子の随筆に興福寺の阿修羅像を捉え両性具有の美と表現していたが、それに共通する中性的な美しさだ。
先にB館を出てロビーで待っていると、星さんが出てきたが、この木像を見ていないという。ここに数多国宝が展示されているが、重文のこの像を見なければ意味がない。彼を案内し、もう一度眺めに行くことにした。
根からの日本人か、大陸からやってきた渡来人なのか、歴史を詳しく知るものではないが、嘗ての、日本草創期の日本の国造りのリーダーはこのような上品な、奥床しい顔立ちをしていたのか。やまと麗し。流石、天照大神の末裔の国ではあった。
A館は各神社の奉納品が展示されていて、主に厳島、宗像、春日等からの出品が多数を占めていたが、楽しみにしていた平家納経、七枝刀は展示品の入れ替えの為、今は展示されてなく、又、大三島の義経着用の兜、刀剣等の展示も無かったのも、少しばかり残念だった。
博物館を出てから上野駅前にあるHIBIKIの外テラスで、爽やかな初夏の陽光を浴びてビールを飲みながらの、星氏との芸術談義は楽しい一時だった。野卑な人、呑兵衛、学者等々、当方の周辺にはいろいろな職業の知人がいるが、彼のような教養人と話しが出来るのは楽しい。自分もまた磨かれる思いがした。
珍しい色合いの花だ。
案内板を見ると「ユリノキ」、別名「Tulip Tree」と出ている。
いやー、見事な大木だ。
本当にチューリップが花開いているようだ。
さて団体の後をついて行くのは、騒がしいが・・。
B館から先に回ることにして、最初の入口に展示してあった鹿島神宮の宝刀「大太刀」。
中程にあった狩野派の蔀戸。
伝竹内宿祢像。上品な顔立ちだ。
ああ、三角縁神獣鏡もある。
豊国奉納の大屏風は初めて見るものだ。微に入り、細に入っている。見事な芸術品だ。
記念品売り場の賑わい。缶のデザインが素晴らしく、当方もゴーフルとジンジャーのお菓子を二つ買う。
中々よい展覧会だった。
ああ、中庭に「ユリノキ」が茂っている。