ちゃおチャオブログ

日々の連続

補陀落渡海への旅(130)朝の人民広場。或いは上海博物館。

人民広場へ出てみると、朝から大勢の人が余暇を費やしている。
 
 
 
ああ、上海市政府ビルだ。
 
 
 
何とはなく博物館の前に出た。
 
 
 
博物館前にも大勢の人がいる。初夏の朝の空気を吸っているのか・・
 
 
 
結局博物館に入り、1階の青銅器館を見ることにした。
 
 
 
 
 
東泰祥で朝食を食べ、近くの小公園で休憩し、何とはなしに足は人民広場に向かう。今日1日、どこでどう過ごすかは、人民広場へ行って考えよう。上海市庁舎の前を通り、博物館の前に出る。多くの市民が博物館の前で朝のひと時を過ごしている。博物館は誰でも無料だから、何もお金が無くて外で時間潰ししている訳でもない。一度か二度見れば、飽きてしまうのだろう。

当方もこの博物館には過去2-3回は来ていて、かなり食傷ぎみではあるが、広い館内だから、入れば入ったで、何らかの新しい発見がある。先月も来たばかりだが、先月は2階の陶磁器展示室を主に見た。唐三彩から始まって景徳鎮や清代の官窯で焼かれた白磁青磁の見事さは、大阪中之島の東洋陶器館を凌ぐものがあった。

先月は焼き物を見たので、今日は1階の青銅器館を見ることにする。紀元前5000年も前の殷・商・夏時代の青銅器から始まって、前漢後漢に至るまでの銅器は全く国宝物の一大展示場だ。こうした銅鏡の幾つかだ3世紀、倭国卑弥呼の元に送られたかと思うと、ロマンを掻き立てるものがある。銅鐸にしても然り。その製法は大陸から朝鮮半島を経由して日本にもたらされた。遣隋使以前の遥か昔の海の道を通り、この最果ての地、蓬莱国の将来されたのだ。

この上海博物館の優れた点は、数多くの国宝級展示物を間近に見られると言うことであるが、それに付け加え、入館無料ということである。上野の国立博物館だったら、1000円、1500円は取られる所、外人であれ、中国人であれ、誰にも無料で開放している、という点である。人民に奉仕する共産国家なればのことであり、こうした公共施設の無料化や、交通機関などは日本の何分の一かの極安運賃で移動できるのだ。入館無料だからと言って、古代の国宝級青銅器の価値が下る訳でもなく、緑青に鈍く光る輝きは、2000年3000年の時を越えて、今目前にある。
 
 
 
 
銅鐸の一種だ。祭器、楽器として使用されていたのか・・
 
 
 
ああ、これは又見事は鼎の陳列だ。
 
 
 
うーん、これは販売用の鼎。数千万円もする代物だ。
 
 
 
博物館の裏側に出る。
 
 
 
今11時。気温は既に30度を差している。