ちゃおチャオブログ

日々の連続

猪瀬さん、あなたもですか・・

イメージ 2
 
 
 
東京都知事には青島幸雄、前任者の石原慎太郎他、文人・文化人出身者が多い。東京はパリと同じように、世界の首都の中ではそれ程文化的で教養レベルの高い都市と思われていた。
猪瀬さん自身まだ作家、評論家時代の優れた著作品には国内外からの評価も高かった。当方も猪瀬さんが三島由紀夫を評論した「ペルソナ」は優れた作品と思い、傾倒もしていた。
 
そんな猪瀬さんが石原前知事の突然退任の後を継いで、都知事選に出馬するとの報道に喜び、率先して投票したものだったが、同じような思いを抱く東京都民は多数いて、得票数400万以上、有効投票の過半数を占めると言う、過去最高の得票数で知事に選ばれ、石原都政を引き継いだ猪瀬都政も順風満帆で船出していた。
 
そんな中で特筆すべきは、今年の4月、最愛の奥様を亡くされ、にも拘わらず東京オリンピック招致に傾注され、9月に見事その栄冠を勝ち得、多くの都民、国民に喜びを与えたものだったが、その7年後に迫るオリンピックを過去最良の祭典にすべく、文人政治家としてその手腕を発揮すべき矢先の今回の不祥事だった。
 
猪瀬さん、一体どうしたんですか? 貴殿にあるまじき行為。初めて会った見ず知らずの人から、5000万と言う途方もない大金を無造作に受け取り、今回、徳洲会徳田虎雄側が公選法違反で捜索される段階になって、慌てて返却するなど、猪瀬さんらしからぬ行動で、知事庁舎内の職員初め、都民の多くはこのドタバタ騒動に呆れ、失望しているに違いない。
 
徳洲会との関係は前任の石原が代議士時代、陣笠の徳田虎雄を応援して以来の石原ー徳田の関係を踏襲した、もしくは、石原氏に紹介された、とも言われているが、その真偽の程は別にしても、OECD24カ国の中の下位国並みの経済規模を有する東京都知事が、前任の関係がどうだからと言って、自身も同じような泥縄の関係に貶めたらならない。むしろ、新任の知事としては、過去のそうした悪しき慣行を打破すべき立場にあった。
 
先般のオリンピック誘致に際し、貴殿はしばしばテレビ等に大写しされていたが、その時気になった点が一つだけあった。報道陣等のぶら下がり、その他の場面での質疑に対し、ポケットに手を突っ込んだままのかなり横柄な態度がテレビに映し出されていたことである。かなりマイナスイメージを与えるものだった。奥さんが生きていれば、又は、周りの秘書連は何もアドバイスをしなかったのか、と少しばかり残念に思ったが、しかし今思うと、こうした態度は、知らず知らず身の内から滲み出るものであり、副知事になって7年、都知事になって約1年、のおごりと言うか、文化人から既に行政の長、政治屋、へのステップ、裸の王様になりつつ過程のきざはしだったのかも知れない、と思われた。
 
政治屋、確か猪瀬さんが作家時代一番嫌っていた言葉ではなかったかと思う。初めて会う初対面の人、しかもその人物は、過去、徳安戦争と言われる位に激しい生き方をしてきた相手から、5000万円と言う莫大な金額の融資なり援助なりを申し込まれたら、一旦立ち止まり、躊躇するのが、政治家(副知事)になる以前の猪瀬さんだったと思う。そうした是非善悪が、まっとうに判断できない人間は既に知事としては失格だ。都民からの信を失った猪瀬さんは知事職に留まるべきでは無い。この際、速やかに辞職し、実態を明らかにすべきである。それが都知事、オリンピック招致責任者の立場を越えた、猪瀬さん自身の素晴らしい生き方、輝きを再び取り戻した猪瀬さんの真の姿と、都民の多くは思うだろう。
 
 
イメージ 1