ちゃおチャオブログ

日々の連続

ラオス北部紀行(77)雲南省・勐腊(モーロウ)県へ。

当初、雲南省省都昆明(クンミン)まで行くことも考えていたが、ここから722キロも離れていることがわかった。今日中に着くのはとても無理だ。この中で、左上に書いてある一番近い町「勐腊」(モウロウ)に行くことにした。
 
 
 
国境の町にあるバス・センターだけあって、あっちこっちの町にバスが出ている。
 
 
 
これから「勐腊」に向かうミニバス。
 
 
 
10数人乗りのミニバス。
 
 
 
途中の小さな町に1か所寄り、約1時間で到着した「勐腊」のバス・ターミナル。
 
 
 
市の郊外に新しく建設されたターミナル。随分と広い敷地を確保している。
 
 
 
 
 
中国が日本の24倍の国土を待ち、人口も10倍以上いるということは知識としては理解いたが、その中国の広さを体験として実感したのは、ここ雲南に来た時だった。今回の旅行のそもそもの目的はラオス北部、ジャール平原を周遊することにあったが、ここまで来たら、中国雲南省まで足を延ばしてみよう。ラオス雲南省と国境を接している。裏口から中国へ入るのも面白かろうと。

そうしてルアンパバーンを経由して中国・磨憨(モーハン)の国境より入国したのだが、ここへ来てみてビックリ! 当初雲南省省都昆明に行く積りでいたが、この磨憨のバス・センターで昆明行を確認すると、ここからは何と722キロも離れている。東京ー広島に匹敵する距離だ。新幹線でも東京から広島までは5時間はかかる。そこを幾ら道路事情が良いとはいえ、高速道もないような一般道をバスで走って行ったら、10時間以上はかかるだろう。これでは往復するだけで1日が飛んでしまう。中国には都合2日の滞在を考えていたが、これでは全く意味はない。そこでこの国境から一番近い、手身近な都市に行くことにした。

雲南省昆明の次に大きな都市は景洪(ケイコウ)であり、国境からは4-5時間の距離にある。しかし更に近い場所に「勐腊」(モーロウ)と言う県級の町がある。ここは景洪市の中で、勐海と共に県級市を作っている大きな町だ。ここなら1時間程度で行ける。兎も角、雲南省に足跡を印した、という意味でなら、景洪でも勐腊でもどちらでも変わらないだろう。ということで、ここ磨憨からは最も近い町、勐腊に行くことにした。「勐腊」は「モーロウ」と読んで、「勐臘」が古い字画の文字である。いずれにしても、中央から遠く離れたこの辺の都市名の文字は難しい。

国境の町「磨憨」からは10人乗り程度のミニバスで約1時間、途中の集落に寄って、数人乗り降りしたが、ほぼ自動車専用道のような綺麗に舗装された道路を真っ直ぐ進み、目的の「勐腊」バス・ターミナルに着く。ここは又最近になって建設されたようで、地方都市のターミナルとは思えないような大きな建物、施設である。今やGNP世界第2位の成金国家は、あちこちでインフラ整備を進めていて、先刻の国境税関と言い、このバス・ターミナルと言い、この「勐腊」(モーロウ)郊外の土地を造成し、こんな近代的なターミナルを作り上げたのだ。日本の地方都市よりは遥かに超えている。

郊外に新設あれたターミナルだから、旧市街まで出ないホテルはない。そこでミニバスから降りて、タクシー乗り場に向かっていると、当方を旅行者と見たのか、直ぐにも呼子がやってきて、「ホテル、ホテル」と叫ぶ。言葉は通じない。「多少銭」(タオシャオチエン)と聞くと、二本指を立てて「200元」と言う。うーん、ちょっと高いがまあ、好いだろう。知らない土地でもあるし、ホテルを探す手間も省ける。で、その呼子、中年の親父の後についてタクシー乗り場まで行くと、更にその先に歩いて行き、何と、タクシーではなく、三輪自転車に乗せるではないか。・・そうか、公共施設は近代化されていても、こうした所はまだ追いついていけないんだな・・。一生懸命自転車を漕ぐオヤジの背中を見ながら、左右に揺れる自転車に乗って、この勐腊の町に入って来た。
 
 
 
 
正面から見たバス・ターミナル。立派なものだ。
 
 
 
ミニバスを降りたら、呼子に呼び止められ、市内のホテルを案内してもらう。
 
 
 
バス・ターミナルの周辺は新しく開発された新街区で、住宅地も贅沢に整備されている。
 
 
 
中国人の所得が来るたびに高まっていることが分かる。これが地図に出ていないような地方の小都市の郊外の風景だ。
 
 
 
バスターミナルからは三輪自転車で約15分、漸く旧市街に入って来た。
 
 
 
ホテルの前から見る旧市街の通り。