昨日の東証、配当落ち以上の下落で、下落に歯止めがかからない状態だが、今日は又、欧米、NYの大幅下げを受けて、朝から酷い下げ。
中国問題に加え、欧州経済を牽引してきたドイツが、VW問題で揺れていて、ドイツダックス市場の下げが止まらない。世界同時株安で、日本もその渦中にある。
結果、後場も下げに下げて、4%以上の下げ、マイナス714円で、17,000円を大きく下回り、年初来安値に顔見世。
日本の下げが特に激しく、ドイツ以上だが、この一因には先週安倍総理が第2次内閣をスタートさせた会見で、新たな3本の矢を発表したが、世界の投資家は、この内容に失望しているのが影響しているようだ。と言うか、早く日銀の出動を催促しているようにも見える。
総理はそもそも3年前の3本の矢の総括も行わないで、直ぐに、新たな3本の矢を持ち出しているが、これは目先の目標をすり替えて、国民の目をごまかすものと多くの投資家に映ったのだろう。
確かに一部、就職率は改善しているが、その内情は、相変わらず派遣社員の増加で、各個人の実質所得は上がっていない処か、つい最近のデータでは、下落している。これでは消費は上がらないし、経済成長もままならない。
黒田日銀がバズーカ砲を撃って、インフレ率2%を掲げてスタートしたが、現状はその半分の1%にも満たない。それでも前政権のデフレ下で、毎年マイナスインフレになるよりはマシな数字で、国民も黙ってみているが、黒田が大量発行した国債の割には、効果は上がっていない。半分失敗だ。
今般の3本の矢。殆どフニャフニャで、殆ど評価に値しないもの、と各国市場関係者は見てるに違いない。今日のNY総会後の記者会見で、総理は、「Economy,Economy,・・」と3回も大声でアピールしたが、同席した記者には単にスローガンだけの中身の伴わない、空疎なものに響いたに違いない。この点に関する質問は全くでなかった。総理もがっかりしたに違いない。
2次内閣は経済最優先と大見得を切った。国民はその言葉を信じる。国民の期待を裏切らないように、しっかり、具体的に国民の懐を豊かにし、借金を後世に残さない、確たる政治に取り組んで行ってもらいたい。