ちゃおチャオブログ

日々の連続

政界を覆う嘘の連鎖。舛添事件を思う。

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嘘で嘘を塗り固めた舛添が遂に年貢を納めた。最後の最後までバタバタ嘘を付き通し、往生際の悪い男だった。20年前、30年前の彼の志はどこへ消えてしまったのか? 数々の出版物を世に出していたが、あれは単に言葉遊びだったのか。国際政治学者として、理想に燃えた少壮の意気込みではなかったのか・・。

彼が政治の世界に入って、若き頃の理想が変質したのか、元々、彼自身が内に持っていた性格が権力の座に着いて表に現れ出てきたのかは、当方には分からない。が、言えることは日本の首都東京の、世界に誇るべき都市の最高トップがこのような下劣な男だったとは、都民の失望を買う前に、世界中からの笑いものにされてしまう。恥を世界中に晒してしまった。

政治の世界を覆う嘘の連鎖。政治家は国民、市民に約束し、その公約を聞いた国民は、それが実現されることを願って一票を入れる。処がその公約は権力の座に着いた途端、濡れ雑巾のように反故にされた例を余りにも多く見てきた。

身近な例では神奈川・黒岩。200万世帯の全部の屋根に太陽光パネルを設置すると言って当選したが、半年も経たないうちに反故にした。
埼玉・上田。4選はダメだと、自分で法律を制定していながら、それを反故にして再び知事の座についている。
舛添はどうだったか。無駄を排す。一銭たりとも税金の無駄使いをしない、と言って当選したが、知事になった途端、贅沢三昧。税金ドロボーの首謀者に成り下がっている。言っていた事とやった事が180度違う、この様な変節漢もめったにいるものではない。

安倍総理を非難したくはないが、つい先日まで国会の場でも、TVインタビューでも、大震災、リーマン級の経済危機が来ない限り、来年からの消費税2%上げは実施する、と言い続けてきた。2年半前、国民に公約し、法律まで制定した。それをいともあっさり覆し、更に2年半後の施行に延期した。日本経済にとって、2%を今すぐ上げるのが良いのか、2年半後に延ばした方が良いのかは、自分には分からない。しかし、国民に約束したことは重要で、来年度2%を上げた結果、経済的に苦しくなろうとも、国民は約束を履行した総理を評価するだろう。それが為政者と国民の間に繋がる信義というものだ。

2%上げなかった結果、経済が好転すれば、国民も約束違反を忘れるかも知れない。しかし、相変わらずの低迷が続くとすれば、国民は総理のいう事、なす事について、疑いの目を向けるようになるだろう。人心が離反する、国がバラバラになり、統一が保てなくなる。

総理の一挙手一投足は都知事とは比較にならない程、国運を左右するもので、そこには国民との間に信義則がなければならない。公約を反故にしての総理の今回の再延期は国民の一人として残念に思う。

政治の世界に嘘が蔓延し、平然と公約が破られ、何らの責任を取らない現在の風潮は、政治の世界から流れ出して、広く国民生活の中まで入り込み、信用、信頼と言うものが崩れた社会がどんなにみじめで悲惨なものか。社会のリーダーである政治家、教師は、もう一度良く考え、素晴らしい日本国家を作るための努力を継続してもらいたい。舛添事件が教えてくれるものは、そういう事だと思う。


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