ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(35)ビーゴ城址公園、港の見える丘。

坂の上の大きな交差点、立馬のオブジェのあるスペイン広場から更に数百m先に城址公園がある。
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ここは旧カストロ城跡を公園にしたもので、この石造りの城門は沖縄の中城城にそっくりだ。
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城門の内側は日本で言う処の本丸跡で、今は綺麗な庭園になっている。
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今は午前の時間で観光客は誰もおらず、園内には植樹の作業員しかいなかった。
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旧本丸跡は腰高の石垣で四周を巡らされ、その上に立つと、眼下の街と海が一望に見渡せる。
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この雄大な景色を今は自分ひとりで独占している。
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スペインは将に芸術の国である。バルセロナでは既に街中に散見されるガウディ建造物を幾つか見てきたが、このビゴー市内の大きな交差点の真ん中に立つ巨大なモニュメントは遠方からでも目立つものであり、その交差点に近づくに連れ、その巨大さがいよいよ迫って来る。誰の製作か著名な芸術家に違いない、巨大な馬が後ろ足で立ち、天に向かって嘶いている。楚王項羽の駿馬騅であってもこれ程の嘶きはしないだろう。

この交差点Plaze De Espania、即ちスペイン広場は坂の上にあり、四方の道路から見ると下から上に登って来た、その最上部、トップの場所にあり、下から見上げるこの金属のオブジェ、駿馬像は、まさしく天に向かって駆け上がろうとしているかに見えた。この交差点を更に真っ直ぐ数百m登った先にこの町の一番高い場所、城址公園があり、そこからの眼下の眺め、リアス式のビーゴ湾の眺望は抜群だ。

ここはカストロ城という嘗ての城塞を公園にしたものであり、200m程の高さの丘の上は高級な住宅地になっていて、見晴らしも良く、その最奥に城址公園があった。月曜日朝の時間で、公園に散歩に来る人もいなく、園の作業員が樹木の植え替えや、剪定伐採などを行っていて、淋しいほど静かな公園となっている。

沖縄の中城城にあるようなアーチ形の石の城門を通り抜けた先がお城の本丸で、多分、館があった辺りは今は噴水の池になっていて、小鳥などが飛び交っているが、その本丸を囲む様にして一段高い石垣が作られていて、その上に登ると、眼下のビーゴの街並み、細長いリアス式の湾、その湾の対岸の半島や町などが一望に見渡せた。

リアス式の海は三陸海岸もそうだが、北欧ノルウエーのベルゲンや、ニュージーランド南島ミルフォードサウンド等有名な場所は幾つかるが、それ等は皆氷河の浸食により形成されたものであり、このビーゴや、昨日訪れたパドロンの浜辺等同様の浸食でできたとすれば、今はこれ程温暖なこの地も太古の昔の氷河期には厚い氷で覆われていたのか・・。

眼下に見えるビーゴの町はガリシアの州都だけあって大きな街で、港の造船施設、港湾施設なども広く大きく、今将に一艘のクルーズ船が停泊している。昨秋、知人のTakaさんがバルセロナを出航し、カナリア諸島までのクルーズに乗船したが、その時、このビーゴの港に寄港し、ここからバスでサンチャゴまで往復したという。山上と船上との違いはあるが、Takaさんもきっとこの波静かに澄んだビーゴ湾の海を眺めたに違いない。身近に共通の思いを語り合える人々に巡り合えるこの海も幸せだ。



リアス式海岸、実に奥行きの深い、ウナギの寝床のようだ。
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ビーゴの町は省都だけあって、大きくて活気がある。
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ああ、港にはクルーズ船も停泊している。Takaさんも去年この港に寄港したのか・・
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湾の奥には大きな海峡橋も建設されている。
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旧本丸跡は手入れの行き届いた庭園になっている。
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噴水などもあって、池の周りには小鳥なども飛び交っていた。
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