ちゃおチャオブログ

日々の連続

イベリア周遊の旅(83)未明のセビリア着。


夜のリスボンを出立する。
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市内の高速道路を通り抜けていく。
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リスボンはかなり大きくて、賑やかな都市だ。
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真夜中、セビリアとの中間点に当たるファーロで小休止。
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再び深夜の国道をひた走る。
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何か慌ただしいリスボン出立だった。2泊の予定を1泊に縮め、もっとのんびりしたかった街も事前の準備不足、情報不足の結果、こんなことになってしまったのだが、やむを得ない。救いは命や財産に別条のある重大事項ではなかった、ということだ。たかだ1泊分、4000円相当を損したに過ぎない。この国、この街は気に入った。もう一度来ればよい事だ。

バスの出発前にそそくさとサンドイッチを食べ、運転手の直ぐ後ろの座席に着く。一番前で見通しは良いと喜んだが、座席が高い位置にあり、前方は半分しか見えない。それでも後部の座席よりは見晴らしは良いだろう。出発は4-5分遅れたが、殆ど時間道りの出発。ほぼ満員だ。市内の高速道路を走る。かなり明るく大きな都市だ。テージョ川にかかるバスコダガマ橋を渡るかと期待していたが、市内に近い橋を渡ると、その先はもう殆ど田舎の光景。大きな街は無く、殆ど平坦な原野に近い、時々ポツンぽつんと遠方に町や集落の明かりが見える国道をひた走る。

深夜便や夜行バス、夜行列車など、あちこちの国で何回か乗ったことはあるが、何故か寝られない。相当疲れていて、お酒なども結構飲むのだが、頭が睡魔に襲われない。この夜行バスも隣のスペイン人は気持ちよさそうに居眠りをかいているが、自分はダメだ。幸いに前方の景色が良く見えて、目を凝らす。時々道路標示が闇に浮かび、マドリッド、マラガ、等の表示を見ると、バスは確実にスペインに向かっている。

真夜中、周辺の暗闇が明るくなり、かなり大きな街の明かりが近づいてきたと思ったら、バスは国道を離れ、一般道に出て大きなドライブインのある中継地に停車した。ファーロだ。ここがまだポルトガル領内なのか、既にスペインに入ったのか、EUでは国境での通関手続きがないので、良く分からない。このドライブインで20分程休憩し、再びひた走りの再開だ。タイヤがピタピタピタとアスファルト道路に吸い付き、回転する単調な音だけが響いてい来る。東名や中央高速のように交通量が多くなく、対向車とも間欠泉のようにしか交差しない。

そんな単調な音と、真っ暗な外の景色で、いつしか眠りについたようだ。車内のざわつく雰囲気とドライバーの「セビーリア、セビーリア!」と叫ぶ大きな声で目が覚め、慌ててドライバーに「ここはセビリアか!」と聞き返すと「シー、シー」とうなづき、漸く我に返る。バスはこの先まだ前方の町へ行くので、ここで降りそこなったら、飛んでもない場所へ連れていかれたかも知れない。

広い駐車場は真っ暗。時計を見るとまだ5時前だ。隣のターミナルビルに入ると電気は煌々と明るいが、殆ど人はいない。一緒のバスでやってきた乗客は皆タクシーを拾ったか、駐車場に止めて置いた自分の車でさっさとどこかへ行ってしまったようだ。漸くガードマンかセキュリティのような男が見えたので、ホテルの所在を尋ねると、バスセンターの前のタクシー乗り場を教えてくれ、タクシーで行くことにした。



単調なタイヤ音と夜の闇で、いつしか寝てしまった。
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朝5時、セビリアバスターミナルに到着した。
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タクシーでホテルまで来たが朝早く、入り口ドアも開いていない。
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ホテルのドアが開くまで、市内をぶらつくしかない。
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たまたま中心広場の近くに早朝オープンのカフェがあって、そこで時間つぶしすることにした。
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