ちゃおチャオブログ

日々の連続

サイゴンの3日間(5)サイゴン中央市場。

中央大通りを出た先は大きな建設工事のサイトになっていて、三井住友建設の旗がはためいていた。

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数年後にはここにも又巨大なビルが立ち並んでいることだろう。

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巨大プロジェクト、工事現場のすぐ先にサイゴン中央市場、ベンダインがある。

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フランス植民地時代に都市計画されたサイゴン市街地は、時の行政官がフランスのパリに似せて作ろうとしたのか、今でも随所に当時の面影を残している。今ではプチパリと呼ばれているが、何もこの名称はサイゴンだけに止まらない。フランスが支配下に置いたラオスカンボジアも同様で、ビエンチャンプノンペンなども同様に呼ばれている。恰も日本の地方都市が、小京都と呼ばれたり、小江戸と呼ばれたりするのと同じことかも知れない。

 

そのフランスの面影の一つが、サイゴン市内の中心部、東西南北のどちらの方向かは分からないが、多分南北に貫いていると思われる大通り、ブーレバールの名称に相応しく、それはパリのシャンゼリゼとは違った意味で、首都の大通りに相応しものだ。道幅は100m以上もあり、通りの真ん中は公園風の樹木が生い茂り、高く木立を作っている。フランス植民地時代からは既に100年を過ぎ、当時植えられた苗木も成長の早い南の国では、あっという間にこのような大木に育つのだろう。木陰の下では、共産国家らしく市民の為の運動器具が置かれていて、朝の時間、年金生活者と思われる初老の人々が、器具を相手に運動に励んでいた。

 

この公園通りの大通りを抜けた先が、今現在一大プロジェクトの大きな建設サイトになっている。日本では余り聞いたことのない三井住友建設の旗がサイトのあちこちにはためき、中に日の丸も見えるのは、日本企業ここにあり、との感で、嬉しくもなる。敷地の広さは東京ドームも数倍も広く、広範にパネル板で遮蔽されていて、中の様子は見られないが、ここに又超高層ビルや、サイゴンっ子の度肝を抜くような複合施設ができるのだろう。中国、タイ、ベトナム。日本のように小うるさい法規制もなく、日本で2年3年かかるような工事もあっという間に出来上がるだろう。

 

この建設サイトはサイゴン中央市場、ベンダイン市場と呼ばれているのだが、中央大通りと中央市場の丁度中間部分にあって、ロケーションとしては抜群だ。将来サイゴン市民から喜ばれ、感謝されることになるだろう。その工事現場に出入りするトラックを避けるようにして、中央市場に入る。どこの国でも市場は賑やかだ。賑やかでないと、市場はやっていけないのかも知れない。入った途端、あちかおちから売り子が袖を引く。「おにいさん」と呼ばれたり、「社長、社長」と呼ばれたりするが、どこで自分が日本人だと区分けしているのだろう。こんな所に一人で入ってくる初老の男など、日本人以外にはいないのか。余りにもしつこく煩いのでベルトを1本買うべく小銭入れを取り出したら、それ事持って行ってしまった。慌てて追いかけて取り戻すことはできたが、その間、財布の中から何枚かのドンが抜き取られたかどうかは分からない。いずれにしても元気で活発な国民だ。

 

いやいや激しい国民、売り子に一発かまされた。

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市場の裏通りは、こんな静かな場所もある。

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放し飼いの鶏が町中とは思えない。日本でいう、烏骨鶏のようだ。

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