ちゃおチャオブログ

日々の連続

サイゴンの3日間(6)フランスの遺風。

ベンダイン中央市場の裏側に出ると、静かな裏通りになっている。

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焼き鳥(豚肉)を焼いているフランス風の女性。

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広くて賑やかなサイゴン中央市場。ホテルのレセプションLucyさんの話では、ここの商品はそれ程安くはないので、ここでは買わないほうがよい、とのアドバイスをしていた。確かに市場だからと言って、安いわけでもない。バンコクのウイークエンドマーケット、お客の半分位は内外からの観光客だから、その分値段も吊り上げられているだろう。3年ほど前、3人でバンコクを旅行した際、同行のゴンタさんが、そこで帽子を買ったが、500-600円程度。確かに日本で買うよりは安いのだが、同じ程度の帽子であれば、市場の外で買えば、半値程度で済むだろう。

 

本物かどうか、売り子が余りに強引なので、皮のベルトを買うことにした。2000円の処を半額の1000円に値切ったのだが、その時小銭入れを持ち去られ、後で返してくれたが、売り場の陰で何枚かのドンを抜き取られたようだ。ただドンの紙幣など大した価値はないので、2-3枚抜かれても、まあ、愛嬌というものだ。別の財布から1000円札を取り出し、その場で支払った。

 

市場は長方形の形をしていて、雑多な商品が各コーナー毎に山と積まれていて、今は日本では殆ど見られなくなったが、戦後暫くのフリーマーケットのような雰囲気で、一時ドン・キホーテがこうした積み上げ方式の売り方をしていたが、防災上の問題があるとの行政指導で、今は大分落ち着いた積み上げ式に変わってきている。ごちゃごちゃ一杯商品があることにより、客の購買意欲を駆り立てるのだろう。

 

建物の横の方の長さは200m程か・・。ずっと奥のほうまで、店舗が続いている。縦の長さは100m程か・・。物見遊山で入ったもので、何かを買う目的で入ったのでは無いので、短い縦軸を横切るようにして、建物の反対側に出る。出た所は今までの喧騒とは全く違った静かな街区になっていて、人々ものんびりしているようだ。焼き鳥を焼く女性がいて、見るとフランス人の血が混じったような顔立ちをしている。40年前は米軍も駐留していたから、或いは米人の血かも知れないが、いずれにしてもベトナム人固有の顔立ちではない。そっと、気が付かれないように写真を撮る。

 

ここから中央郵便局までは歩いても5-6分の距離だ。そちらに向かって歩いていくと、白亜の殿堂のような実にフランス風の建物が見えてきた。どうも以前の市庁舎のようで、今は何かの記念館になっているようだ、今日の目的はここではなく、中央郵便局だから、中には入らず、写真だけ撮ってパスする。外観はリニューアルされているのだが、実に美しいフランス貴婦人のような建物だ。通りも人も建物の、サイゴンにはまだまだフランスの遺風が残されている。

天秤棒を担ぐ女性の行商人。ベトナム女性は働き者だ。

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白亜の殿堂。フランス風の綺麗な建物だ。

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通りを抜けるとカテドラル前の広場に出た。

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