台風の影響なのか、午前中は晴れていたが、午後から曇り出し、突然の大雨も。夕方の今は又雨も上がっている。九州、中国地方では線状降水帯が発達し、危険な状態になっている。異常気象はもう年中行事になっている。ギリシャ、トルコ、イタリア等の地中海地方は40度近くにも達する異常高温で、各地で山火事が発生している。数日前からトルコリラが急落し、大きな含み損を抱えたが、今は又回復し、損は解消された。これも矢張り山火事の拡大と鎮火によるものか・・。いずれにしても今の地球人はコロナで痛められ、異常気象に打ちのめされている。人間の驕りに対する天の制裁、逆襲でなければ良いのだが・・。
今日は日航ジャンボ機、御巣鷹山墜落の日だ。お盆前の帰省客で、520人満員の乗客を乗せての墜落事故で、当時世界最悪の飛行機事故だった。数年前、Inaさん、吉さんと小諸からの帰りにこの山に登り、慰霊したが、この機には会社の同僚、日永田さんとその家族が同乗していた。熊本出身のスマートで良い男だった。今生きていれば68歳。孫にも恵まれた、良い老後を迎えていたかも知れない。
しかし山に登って感じたのは、機長はどうしてこのような山中に迷い込んだのかと。駿河湾上空で隔壁が破壊され、操縦不能状態となった。にも拘わらず、羽田に戻ろうと、引き返そうとした。目の前には浜松空港もあれば、海上もある。海上不時着はこの入り組んだ山中、御巣鷹よりも遥かに容易に不時着出来ただろう。最近見た映画ハドソン川の奇跡を見ると、より強くその感を強くする。日本のマスコミは犠牲者に強く寄り添う形で、お涙頂戴が主流になっているが、誰かジャーナリストなり、航空専門家なりが、死者に鞭打つことになるかも知れないが、正しい検証を行い、或いはもっと救われた命があったかも知れない、との現状批判をする人はいないのか。羽田帰還を決定したのは誰だったのか、機長はそれに従わざるを得なかったのか・・、そうした判断ミスによる人的災害ではなかったのか・・、日本人は情緒的に犠牲者に寄り添うだけでなく、もっと冷静な分析をすべきであるが、誰も立ち上がらない。
同じように長い年月が過ぎた布川事件。4月に石垣から成田に戻った時、銚子の利根川を遡ったが、眼下にその布川事件の町を見た。1967年の事件発生以来、容疑者とされた桜井さんは二十歳から29年間収監された。今現在74歳。人生の大半を無実の罪で留置場で送った。今はガンになり余命幾ばくもないという。この事件に深く関心を持っていた三浦さんはその後精神を病んで、今現在の生死は不明だ。御巣鷹にしても布川事件にしても、もう既に十分すぎる程の時間が経過した。