ちゃおチャオブログ

日々の連続

紀の国訪問記(62)雨の熊野川。

熊野川の水は綺麗だ。川砂利もそのまま保存されていて、白くて綺麗だ。

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山の向こうに雨雲が掛かって来た。

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かなり強い雨が急に降って来た。

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8月、南国風の驟雨だ。

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熊野は雨の多い土地だ。紀伊半島が海につき出し、半島の中央部、大台ケ原には2000mを越える高い山もある。海から来た湿った空気は高い山にぶつかり、雨を呼ぶ。四国とここ紀伊は台風銀座で、毎年の通り道になっている。幾つもの峰が重なる紀伊山脈は時に大きな災害を齎し、明治の十津川村を襲った大山津波、それから10年ほど前のこの地方、熊野那智を襲った河川氾濫、山崩れ。昨日の昼前、那智の大滝の観光中に突然降り出した大雨に慌てたが、今バスに乗って熊野本宮に向かっている最中にも突然降り出した。強い雨飛沫に窓のガラスが叩きつけられる。雨の王国でにわか雨に遭うのはやむを得ない。

 

視界の悪くなった窓からずっと続く熊野川を眺め続けていると、雨も小雨になってきて、いつの間にか上がっている。本当ににわか雨で、サッと来て、サッと行ってしまう。昨日買った傘を持っているから、雨でも不都合はないが、旅行者に取っては雨が上がる方が大いに助かる。傘を差したまま写真を撮るような器用な真似は自分には出来ないのだ。降ったり降らずみの中、外の景色を見ていると、ポツン、ポツンとだが人家が続く。こんな場所で隣近所もないだろうし、隣の家まで数百mも離れていたら、淋しいに違いない。が、代々この地に住んでいて、淋しさにはもう慣れっこになっているか・・。

 

中洲を広げたような平らな土地に、民家がやや密集した集落があり、バスはその集落を通り抜け、大きな橋を渡って川の対岸に出て、今度は左岸道路を走るようになる。その取っ付きの辺りに「川の駅」のような観光センターがあり、勿論ここもコロナ禍でシャッターが下ろされたままの休業中だが、二人の乗客の内の一人が雨の中を降りて行った。地元の人なのか、何かの用事でやって来た人なのか、後ろ姿しか見えなかったが、日常の光景に見えた。この辺りからバスは又次の停留所の案内放送が開始される。勿論乗降客はいないから、全て素通りだ。もう一人の中年男性は、この更に先の温泉場まで行って、ひらりと下車して行った。

 

川の駅のような案内センターを兼ねた観光遊覧船もこのコロナ禍で、閉鎖中だ。男性客の一人がここで下車した。

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雨も上がり、外の景色も見えてきた。随分広い河原だ。北岳の麓、広河原よりも広い。

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人家も又増えてきた。

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この辺あたりから、熊野本宮手前の湯治場、温泉地帯に入る。

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