ちゃおチャオブログ

日々の連続

函館の三日間(33)大沼公園駅から函館北斗駅までの車窓風景。

大沼公園駅を出ると直ぐにも右手に又湖が見えて来る。

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ここは大沼とは別の小沼だ。

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古いトンネルを抜けると、原野が開けてくる。

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小さな集落のある仁山駅を通り過ぎる。

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Punctualという言葉がある。時間厳守、時間に正確、という意味だが、これは以前の国鉄のダイヤの代名詞でもあった。1分、1秒の狂いもなく電車は時刻表通りに運行されていた。このダイヤを守ることが余りにも厳格で、運転手への強いプレッシャーにもなり、却って事故を誘発する契機ともなり、最近ではこの厳格運行がやや緩められている。自分はいつも中央線を利用しているのだが、最近では時々延着、遅れ等に遭遇する。それは別に事故の遅延とかではなく、車椅子の昇降とか、忘れ物確認等の遅延で、随分とおおらかになっている。以前には余り見られなかったことだが、ただ基本的には鉄道は定時運行だ。

 

ホームで函館行電車を待っていると、出発時刻12時17分のぴったり1分前に入線し、ぴったりの17分に発車した。それは去年何回か和歌山の紀勢線に乗ったが、ここと同様に、時間には全く狂いもなく運行されていた。旧国鉄は全国6つのJRに分割されたが、この到着発車時間に関する正確さはどこの地区のJRに乗っても、彼等のDNAとして引き継がれている。「時間を守る」という事は鉄道事業者に取ってはキモなのだ。

 

駅を出て直ぐに又右側に大きな湖が見えて来た。最初ここへ来た時は、この大きな湖が大沼かと錯覚したが、ここは小沼だ。小沼と大沼は殆ど隣り合っていて、先刻見た太鼓橋の手前の方で繋がっている。大沼にはキャンプ場とはセミナーハウス、リゾートホテル等々の施設があって、かなり観光地化されているが、この小沼の方はそうした施設は全くなく、多分、遊歩道も十分には整備されていなく、駒ケ岳に向かう登山道が1本ある位だろう。その分、自然を尊ぶハイカーに取っては、好ましいことに違いない。

 

小沼を過ぎ、古い旧式のトンネルを出ると、前方に原野が開けてくる。駒ケ岳の麓大沼小沼は標高の高い場所にあり、前方の原野は函館市街地に向かって緩やかに下り落ちている。駒ケ岳の扇状地のような斜面だ。以前の数千年間の手付かずの森を切り開き、明治以降の入植者が開拓し、今見るような広大な耕作地にしたのだ。道南のこの辺りに入植して100年以上にはなるだろが、人口は密集していない。家がぽつんぽつんと点在している程度だ。隣に行くにも大変だ。東京都内のような隣近所の付き合いとか、回覧板なども無いだろう。隣に行くにも車が必要だし、冬の積雪期には孤立する。その寒村の中の無人仁山を過ぎ、大沼を出てから凡そ15分、新幹線駅の函館北斗に着いた。

 

ずうっと前方に函館の郊外が見えてきた。

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昔は深い原野、森林だったが、この150年の入植者の努力で、綺麗な田園に耕作されている。

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北斗の郊外に近づいてきた。

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大沼公園駅を出て約15分、新幹線函館北斗駅に到着した。

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